林輝太郎の本

両外しサヤ取り教程 再改定版

 林輝太郎

 林投資研究所
相場技術論の立場からの鞘取り指南書。 無駄なものを削ぎ落として行けばこういう形になるんだなというのが良くわかる。 しかし、ただ単に単純化するのではなく、 鞘取り専門でも現物のことを知らないのは自慢にもならないと、 狭い視野に陥る愚を戒めている部分もある。 これから鞘取りを始めようという初心者に向けて書いた本であると思うが、 実践すれば自然と理解できる事柄については意図的に説明を簡略化している部分も見受けられる。 文章だけが一人歩きすることを嫌ったためであろう。
小豆の罫線

 林輝太郎

 東京市況調査会
林先生の最初の著作かな。本の最初の方にヤマハ通商社長時代の顔写真が載っているが、 30代半ばで非常に若々しい。 小豆の罫線と銘打ってはいるが、実際は商品全般に通用する罫線論となっている。 罫線が思考停止の原因となってはならず、 状況の中で判断して行かねばならないという立場での、常識的な罫線論となっているが、 内容は詳細に渡り、相場マニアでないとこれだけの本は書けないなと思う。 山種さんもこの本を読んで感心したそうだし、 現在活躍中の仕手筋の人達も、愛読した人が多いらしい。
定本 酒田罫線法

 林輝太郎

 同友館
   ISBN:4496018306
酒田罫線というと、売り線・買い線など、 いわゆる型というものの集合であると思われがちだが、実はその発展の過程を溯ると、 売買技法の依り所としての酒田新値が元になっているという事実がある。 この本においては現在の形式的な罫線論ではなく、 源流に立ち返った、売買技法としての酒田罫線が語られている。 それゆえ、酒田新値が重要視されているのは言うまでもない。
商品相場の技術

 林輝太郎

 同友館
   ISBN:449601744X
はじめてこの本を読んだときには胸がドキドキした。玉の入れ方、限月の選択、ツナギの方法など、 相場に関する技術が事細かく体系的に網羅されている。 上か下かを論ずるだけの「当て物」ではない、本当の相場の世界がこの本にはあると感じられる。
売りのテクニック

 林輝太郎

 同友館
   ISBN:4496029227
売りの重要さについて特に述べた本である。 株の日歩、先物の鞘などがいかに売り方に有利に働くかということ、 さらに、理想買い・現実売りと著者が言うように、 理想ばかりを追い求めずに堅実に利益を重ねる上での売りの重要性について余すところなく書かれている。 私からすると、わざわざ一冊を費やす程の事ではないと思われるが、 それほどまでしないと売りの重要性を理解しない人が多い、という事であろう。
脱アマ相場師列伝

 林輝太郎

 同友館
   ISBN:4496027801
有名ではないけれど堅実に利益を上げ生活している人々を何人かピックアップし、 それぞれのやり方について書いた本。相場に対する取り組み方は色々だが、 道具を大切にするとか、銘柄を絞るとかの共通した部分を見れば参考になることも多いかもしれない。 林先生の若い頃の話とかも書いてあって面白い。
相場師スクーリング

 林輝太郎

 同友館
   ISBN:4496021587
当てもの売買から脱出し、生活費を稼げる相場師になるためにはどうすれば良いか? この本は、そういう問いかけへの一つの(林輝太郎流の)答を示している。 「商品相場必勝ノート」と重なる部分も多いが、非常に示唆に富んだ本であると言える。
商品相場必勝ノート

 林輝太郎

 同友館
   ISBN:4496017563
私が初めて林輝太郎先生を知り、相場の世界へ入るきっかけとなった本。 そういう意味で個人的には非常に感慨深い本である。 「相場師スクーリング」と合わせて読めば相場の世界に入る上で進むべき道を指し示してくれるだろう。
相場金言集

 林輝太郎

 同友館
   ISBN:4496194201
文字通り、相場するに当たって常に心に留めておくべき金言を集めた本だが、 相場以外からの出典や、林先生自身の言葉もある。曖昧なもの(もうはまだなり、とか)は含まず、 全て具体的な指針であるところが良い。 個人的には「悪い玉は直ちに消せ」と「順鞘の先物は暴騰寸前といえども買ってはならない」が気に入っている。


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