学術書

日本国債の研究

 富田俊基

 東洋経済新報社
   ISBN:4492652930
史上空前の低金利の日本、その反面、国債の発行残高は年々増え続けている。 本書では、低金利の裏側で日本国債のリスクプレミアムが増大し、 実質的には低い金利では資金を調達できなくなっている現状を明らかにしている。 更に政府債務の実際の規模についても考察がなされており、 現実がいかに危機的か実感させられる。 少し暗澹とした気分になってしまった。
証券知識入門

 第一勧業銀行証券部

 銀行研修社
   ISBN:4765731510
金融機関職員のための入門書。法律関係、制度、 税制などについて必要な時に読む辞書みたいに使っている。 様々な有価証券についてすっきりとまとめてあるのが良い。
日本の商品先物市場

 小山良  済藤友明
 江尻行男

 東洋経済新報社
   ISBN:4492720707
この本を読めば、少なくとも商品先物取引の制度的な面についてはほぼ網羅することが出来るだろう。 オプション制度についても言及されている。入門書としても良い。 ただ、それほど内容が深いわけではない。
国際金融 基礎と現実

 河合正弘  須田美矢子
 翁邦雄   村瀬英彰

 東洋経済新報社
   ISBN:4492720626
為替動向や経済統計を見る上で国際金融の基礎知識は必要かも、と思って読んだ本。 あまり他の本を読んでないので比較は出来ない。
ブラック・ショールズ微分方程式

 石村貞夫
 石村園子

 東京図書
   ISBN:4489005784
オプションなどの金融派生証券の価格評価に欠かせないのがブラック・ショールズ式。 この本では微分の初歩から丁寧に解説してある。 それでも大学初年度くらいの数学は必要だと思うが…。 伊藤のレンマからブラック・ショールズ式の導出に至る道筋が見通し良くまとめてあり好感が持てる。
金融恐慌

 M.H.ウォルフソン

 日本経済評論社
   ISBN:4818807923
アメリカは戦後の金融恐慌を如何に体験し、それを如何に乗り越えてきたか。 さらに、金融恐慌に対する経済モデルを提示し、それを検証する。 昨今の日本の金融危機に際しても、RTCなど、 過去のアメリカの対処法が多いに参考にされた事からも目新しい話題であるといえる。


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