月の満ち欠けと相場の上下


2001/6/24

月の満ち欠けは人間の心理に影響を与え、 結果として相場の動きに現れるという人がいます。
満月や新月の日は天井や底になり易いと言われていますので検証してみました。 対象は、まずは上場来の東京ガソリン・東京灯油です。
先限について調べたものですが、鞘については補正してあります。

満月・新月の日と、その日の前後2営業日を要注意日とします。

天底は、その日が、その日を含めて前後n日(合計で 2n-1日) の最高値もしくは最安値になっているかで判断します。(ただし検証は終値でしかやってません)

結果は以下の通り。

東京ガソリン n=10 n=5 n=3
検証期間 99/07/16〜01/06/11 99/07/09〜01/06/18 99/07/07〜01/06/20
A=検証日数 463 473 477
B=要注意日の日数 128 134 135
B/A 27.6% 28.3% 28.3%
C=天底をつけた日数 28 72 130
D=うち要注意日に重なるもの 24 38
D/C 32.1% 33.3% 29.2%


東京灯油 n=10 n=5 n=3
検証期間 99/07/16〜01/06/11 99/07/09〜01/06/18 99/07/07〜01/06/20
A=検証日数 463 473 477
B=要注意日の日数 128 134 135
B/A 27.6% 28.3% 28.3%
C=天底をつけた日数 30 75 139
D=うち要注意日に重なるもの 10 21 43
D/C 33.3% 28.0% 30.9%

ここで、D/CがB/Aに比べて有意に高ければ、 相場に対する月の作用が存在すると推定できるのですが、 このデータ量では統計的な信頼性が足りません。
ただ、灯油のn=5を除いた他は、すべてD/Cの方が高くなっているので、 可能性は残されているという事ができると思います。 しかし、関連があったとしても僅かです。 今後のデータの蓄積に期待です。

次に、過去データの豊富な、東京小豆と東京ゴムについても同じ事を調べてみました。

東京小豆 n=10 n=5 n=3
検証期間 90/01/18〜01/06/11 90/01/10〜01/06/18 90/01/08〜01/06/20
A=検証日数 2800 2810 2814
B=要注意日の日数 756 759 760
B/A 27.0% 27.0% 27.0%
C=天底をつけた日数 207 443 818
D=うち要注意日に重なるもの 52 117 216
D/C 25.1% 26.4% 26.4%


東京ゴム n=10 n=5 n=3
検証期間 90/01/18〜01/06/11 90/01/10〜01/06/18 90/01/08〜01/06/20
A=検証日数 2800 2810 2814
B=要注意日の日数 756 759 760
B/A 27.0% 27.0% 27.0%
C=天底をつけた日数 204 437 828
D=うち要注意日に重なるもの 63 113 217
D/C 30.9% 25.9% 26.2%

こちらは、関連性が見出せませんでした。

結論としては、月の満ち欠けと相場の動きは全く関連が無いか、 もしあったとしても気休め程度という事になると思います。

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