銘柄ごとのリスク評価


2000/5/28

自分の建玉にどれくらいのリスクがあるかを知っておく事は大切です。 主要な銘柄について(一営業日あたりの)ボラティリティーを計測し、 それぞれゴム何枚分のリスクを持っているかを表にしたのが下です。 ただし、ボラティリティーは2000年3月初〜4月末で計測して、 4月末における約定値でリスク評価をしていますので、 現在の状況とは若干異なる場合があります。
たとえば白金やガソリンなどは、現在(5月末)においては4月末より幾分、 リスクが高まっていると思われます。
同じ商品で倍率が違う場合は、倍率の分を調節して考えます。 たとえば中部灯油の倍率は東京灯油の5分の一ですから、 リスクは 5.8/5=1.16 となり、 およそゴム1.2枚分のリスクと計算されます。 市場の違いや、板寄せザラバの違いによる影響はほとんど無いと考えられます。
さらに注意ですが、計算は先限で行っているので、当限とかだといくらか違った結果になると予想されます。

銘柄 ボラティリ
ティー(A)
4月末の
値(B)
倍率
(C)
リスク
(A×B×C)
ゴム換算
リスク
東京金 1.02% 936 1000 9550 1.4枚
東京銀 1.03% 166.0 6000 10260 1.5枚
東京白金 1.28% 1389 500 8890 1.3枚
東京アルミ 0.93% 163.5 10000 15210 2.3枚
東京ガソリン 1.46% 24500 100 35770 5.3枚
東京灯油 1.60% 24470 100 39150 5.8枚
東京一般大豆 1.29% 26120 30 10110 1.5枚
東京コーン 1.19% 13690 100 16290 2.4枚
東京小豆 0.77% 13100 80 8070 1.2枚
東京粗糖 1.36% 16450 50 11190 1.7枚
東京アラビカ 1.49% 17740 50 13220 2.0枚
東京ロブスタ 1.73% 12070 50 10440 1.5枚
東京ゴム 1.67% 81.0 5000 6760 1.0枚
大阪ゴム指数 1.60% 73.80 20000 23620 3.5枚
中部乾繭 4.04% 968 300 11730 1.7枚
横浜生糸 3.27% 3253 150 15960 2.4枚


二銘柄以上を建てている場合のリスク評価についても説明をしておきます。
東京ガソリン2枚、東京灯油5枚、東京アラビカ8枚、東京小豆3枚、を建てているとします。 このとき、単純に

5.3×2+5.8×5+2.0×8+1.2×3=59.2

と計算して、東京ゴム59.2枚分のリスクと計算するのは正しくありません。 銘柄分散によるリスク軽減効果があるからです。 具体的には、相関関係に無い銘柄の場合は二乗和平方根を取って計算するのが妥当です。
ガソリンと灯油は相関があるので単純和で考えて

普o (5.3×2+5.8×5)+ (2.0×8)+ (1.2×3) }=42.86

で、東京ゴム42.9枚分のリスクがあると見積もる事ができます。

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