季節 さんの日記

新しい10 昔の10  100新しい方へ移動 100昔へ移動

(無題)  2007/11/15(木) 20:36:20
  辛口評論家ベンジャミン・フルフォード氏が、ブッシュ大統領は退任後、誤った情報でイラク戦争を開始した罪で逮捕されるだろうと予想していた。意見を持たず長い物には巻かれるのをよしとする日本人「知識人」には予想すらできない出来事だが、西洋人はこれくらいやってのけかねないところがあり、だからこそかの国々で民主主義や科学的精神が育ったのであろう。私は民主党が政権を取れば、フルフォード氏の予想は、案外当たるのではないかと思う。大統領退任後1年以内に、なぜイラク戦争が開戦されなければならなかったかについて徹底した調査が行われ、旧政府の高官が何人も獄につながれるのを我々は見ることになるかもしれない。よく日本人は世界で非常識なお人好し民族と保守右翼の評論家がいうが(だからもっと強硬外交をやれと言うのが彼らの決まり文句である)、日本人が外国に対してお人好しであるという外国人は一人もいない(金美齢、黄文雄をのぞく)。しかし日本人が権力者に対しお人好しであるのは実際外国人はよく指摘するし、たぶん欧米人よりはそうであろうと私も思う。

(無題)  2007/11/13(火) 22:03:53
  管賀江留郎『戦前の少年犯罪』(築地書館)を読む。世間の印象とは裏腹に、少年の凶悪犯罪は戦前から1960年代までの方が今よりもむしろ多いことは知っていたが、この本を読むと、キレやすい少年は戦前からの問題である事が改めて確認できる。最近の評論家風情の議論(ことに非行原因を戦後教育の堕落に求める保守系のそれ)がいかに事実無視のでたらめであるかを実感できる書物である。著者によれば、子供に厳しいしつけをを施すのは決して日本古来の伝統ではなく、むしろ近代になって西洋とともに入ってきた新しい習慣であるという。大いにありそうなことだが、私はおそらく西洋でも、100年以上前は今よりもずっと子供を甘やかし、倫理的に問題のある状態においていたのではないかと推察する。それというのも、ゲーテが母に、「子供に小鳥の首を落とすギロチンのおもちゃを買ってくれ」と書き送った手紙があるのを知っているからである。まずそんなおもちゃがあることに驚くし、ゲーテのような知識人がそんなおもちゃを子供に買い与えて当然と思っていることもいぶかしい。歴史をよく知っている人ならば、だいたいにおいて昔の方が上から下まで「人でなし」の行為が多いのに、誰もが了解するであろう。やたら「昔の日本人」とやらを理想化する右翼系知識人のたわごとを信用してはならない。

(無題)  2007/11/12(月) 20:09:49
  PHPのビジネス雑誌THE21の特集、「金持ち社員VS貧乏社員のマネー習慣」を読んでいたら『33歳で資産3億をつくった私の方法』(三笠書房)を書いた牛堂登紀雄さんが寄稿していた。現在不動産のほか、株、商品先物、FXをやっており、取引会社は、大和証券、サンワード貿易、「アルファエフエックス」だそうである。

まあ、3億稼いだ人にとっては蚊に喰われたようなもんか・・・

(無題)  2007/11/12(月) 18:52:19
  水月昭道『高学歴ワーキングプア』光文社を読む。ニートが英国発祥の言葉であるように、若年層の失業率の高さは日本だけではないが、これといった目的もなく大学院に進んで、その結果就職がないという現象は、日本特有の現象であると思われる。本書はそういった高学位のワーキングプアに焦点を当てている。文系の大学院は、進学すればかえって就職がなくなるのは、今に始まった問題ではないし、大学の非常勤講師がきわめて劣悪な労働条件の下にあるのも、知られた話である。しかしここ数年の、大学院拡充計画で、状況は一層悪化した。特に地方の新興私立大学の博士課程を出ても、それを生かして常勤の職に就く可能性はほぼないのである。著者は、大学院拡充計画は、実は大学に天下り職を確保したい文部科学官僚が、私立大学を延命させるために行った、陰謀にすぎないという。確かに、法科大学院、会計職大学院等も、単に大学の経営確保のために、学生を引っかけたにすぎないとも考えられる。元々日本には、高学位(ことに文系のそれ)の人間を使いこなす社会的風土など皆無なのであろう。
 とはいえ、せっかく作られた大学院が消えてなくなるわけでもないし、使いようによっては、生涯教育の拠点ともすることができる。最近私はある人物と会う機会があったが、その人の肩書きがすごい。博士(法学)・MBA、行政書士・社会保険労務士、その他10いくつもの肩書きを並べていた。学位はいずれも無名私立大学から授与されたようであるが、たぶん本人は仕事のため熱心に勉強して、法務税務会計に関する実学的知識をため込み、その証拠として学位を得たのであろう。それならば十分意味あることと言うべきである。また、人生をリタイアした人が大学院に入学して趣味としてライフワークを完成させ、学位をもらう人があってもよい。このような形でなら、新設私立大学の博士課程も意義があろう。

(無題)  2007/11/10(土) 15:59:08
  エフエックス札幌に続きアルファエフエックスが破綻した。すでに社長らはずこかへ逐電したとのこと。この社長が書いたという通貨マフィアがどうしたとかいう本は見かけたことがあるが、本を書くような相場師は相場では食えないという定説が立証されてしまった。サブプライム問題の余波とはいうが、打撃を受けたのはこの2社だけではないはずで、破綻予備軍はもう数社あるかと思われる。ましてここ数日相場が荒れたから、これによりプッツンしたところも出たのではないか?こうなると一種の取り付け騒ぎも予想される。それにしてもエフエックス札幌の自己資本規制比率は確か500%を超えてたはずで、それなのに金を預けていた人はほとんど返ってこないようであるから、この数字もアテにならないといわざるを得ない。為替業界は成長を続けていたとはいえ、最近は過当競争の傾向もあり、経営基盤の弱いところは一層淘汰されるであろう。

(無題)  2007/11/09(金) 20:33:52
  日本人は世界の常識に比べ、信念や自分の考えをあからさまにいわないのが美徳とされるが、ポリシーのプロたるべき政治家や政党ですら信条が感じられないのは困ったことだ。具体的には民主党のいい加減さは目に余る。だから自民党になめられて、大連立など持ちかけられるのだろう。最近の民主党の政策で実にくだらないと思うのは、例の「農家の戸別補償」である。今日参議院を通過して衆議院に送られるそうである。当然否決されるであろう。前回の参院選挙の大勝に、この政策がいくらか寄与したことまでは否定しないが、いろいろなアンケート調査を見る限り、そもそも民主党のコアな支持者が本当にこんな政策に共感を覚えるとは思えないし、「戸別補償」なんぞアテにして民主党に入れた人は、この次の選挙にはきっとまた自民に入れるのである。
 私は、郵政改革が小泉「自民党総裁」によって成し遂げられねばならなかったのは、かなりの程度、民主党の責任であったと考える。正直、民主党は小泉の郵政改革に賛成すべきではなかったか?もし民主党が小泉の郵政改革に賛成すれば、おそらく小泉政権は自民党内部の権力闘争によって引きずり下ろされたであろう。周知の如く、多くの自民党議員は、自らの支持基盤を崩しかねない郵政改革に、内心反対であったからである。かくて守旧派の自民、改革の民主という風にきれいに色分けがされて、ポリシーにもとづく正しい政党政治が実現したであろう。農政においても、せっかく政府自民は、より自由主義的な農政を進めるポーズなのだから、民主はこれを支持するか、あるいはいっそうラディカルな政策を提案すべきである。すると自民は自然に内部の政治力学によって、バラマキ派が勝利を収めることになろう。すなわち正常な政党政治が実現される(笑) 要するに民主は自民を「保守に追いやる」知恵が必要なのである。
 しかるに現実の民主は鵺のような右往左往を続けるばかりで、信条もなければ論理的思考にも欠如しているように思われる。アメリカの民主共和の方がもっと色分けは鮮やかだし、戦前の政友会と民政党ですらもうちょっとましだったと思う。しかし議院内閣制の下で政党政治が機能不全であるということは、大統領制下におけるよりも一層、真に必要な政策が行われないことに直結しかねないのであり、まことに寒心に堪えない。

アルプス一万尺  2007/11/08(木) 21:34:13
  新聞に、アルプス一万尺の「こやり」って何?、という小学生の質問が載っていた。私が小学校低学年の頃、音楽の教科書には「アルプス一万尺こやりの上で」「お花畑で昼寝をすれば」「一万尺にテントを張れば」の3番構成で、私は当然スイスのアルプスを思い描いていた。(その時分アルプス少女ハイジというテレビ番組があった)数年後、「槍や穂高は隠れて見えぬ」だの「まめであいましょまた来年も」などという歌詞にふれて、これが日本アルプスで、「こやり」は槍ヶ岳近くの小ピークらしいことを知ったわけである。それでそのことを母にいったら、「一万尺は日本アルプスをたたえる決まり文句だから当たり前」と切り返されてしまった。母は学生時代登山をしていたから、そんなのは自明だったのである。
 さて、この歌は昔から日本で親しまれているように思うが、新聞を読めば、「アルプス一万尺」で知られるようになったのは1960年代らしい。つまり母にとってはまさに高校か大学の頃の歌で、決して「子供の頃から親しんだ」歌ではなかったのである。こんなところにも意外に時代差を感じてしまう。そういえばこのころは「山男の歌」みたいな歌もあって、まあこの時代まで登山といえば「学生さん」の代表的な趣味だったのである。アルプス一万尺もそういった登山仲間の間で作詞者不明として歌い続けられたものと推察される。しかし最近は登山を趣味とする若い人はめっきり少なくなったような気がする。なんか「ばっちい」感じがするからかしらん。
 ばっちいといえば、この歌の全29番の歌詞の中に「キジを撃つ」「花を摘む」とあるのは、野グソのことだそうです。嗚呼。

(無題)  2007/11/01(木) 20:44:32
  雑誌サピオに、世界のブログが何語で発信されているかの統計がでていて、それによると、およそ3分の1が日本語で、英語と並びトップを争っているという。つまり日本人がそれだけ日記好きの国民ということであろう。誠に日記文学の国である。そういえば、中公新書から、枢密院議長の倉富勇三郎の日記を紹介した、佐野眞一の本が出た。正直、これを読むのはかなり退屈だったろうなと思うが・・

10月の成績
商品-195,960 為替は決済せず。

儲からんな。

(無題)  2007/10/31(水) 23:26:40
  PHP新書から高田智也『プロ相場師の思考術』という本が出た。内容を詳しく読んだわけではないが、その中に、いわゆる相場師の会合に出てみたら、ほとんどが印税で稼いでいる人だったという話があった。本を世に出している人のほとんどが実際には相場で食っているわけではないと著者はいいたかったのだが、私は、たぶんこの人たちも、「一時は」相場で食っていけたのだと思う。しかしある時期から勝てなくなり、仕方なく印税や、コンサルタントで稼いでいるのであろう。従って別段彼らが嘘をついているわけではあるまい。十何年も相場で勝てた人が、ある時突然勝てなくなるところに、相場師稼業の真の怖さがある。

(無題)  2007/10/30(火) 21:27:23
  青森県黒石市が、竹下政権がばらまいたふるさと創生基金の1億円で作った純金こけしを売りに出すらしい。ようやく利益が出たのであろう。まあ、正解ではある。しかし今買う人は、今度の売り時は果たしていつ頃になるのだろうか。それともどこか旅館がやったように、これで黄金風呂でも作って客寄せに使うのだろうか。金は利子を生まないから、有効活用のためには後者の方法でも考えるのが方が賢明だな。

新しい10 昔の10  100新しい方へ移動 100昔へ移動

一覧へ戻る