教科書検定

2001/4/4

教科書検定の結果を見て憂鬱な気分になった。

右翼教科書にもブルーな気分にさせられたが (でも日本神話くらいは国語の時間にやっても良いと思うけど)、 数学・理科の内容を見て愕然とした。

突っ込みを入れたい所は色々あるけど、 中学校で二次方程式の解の公式を教えないなんて頭がおかしい。
昔、受験産業に関わっていた事があるのだが、高校生の数理の学力はこの10年間、 ある程度の波は有りつつも一貫して低下してきているとの印象を持っている。
日本は製造業で成り立っているようなものであり、この理科系分野の学力の低下は、 10年、20年のスパンでボディーブローのように効いてくる筈だ。

確かに一般企業の営業マンや主婦をやるのに解の公式や因数分解は必要無いだろう。 だからといって、中学生の時期に文系理系を決めてしまうのも無理がある。 将来の技術者の育成にはキッチリとした理系教育が不可欠であると思うし、 結果的に文系に進んで無駄になる分は仕方がないとも思う。
そもそも、(自分には)必要なかったから無駄だ等と言っていたら教育なんか成立しない。

この前も、大学の理工学部卒の人とCG関係のプログラミングについて話していて、 表面の光度を計算するのに外積を使って…云々と話していたら理解してもらえず、 君は大学で何を勉強してきたんだ?と思ってしまった。

どうも日本の将来が先行き不安である。

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