年の瀬に思う事

2000/12/30

カナダに留学している知人がいる。彼女は、日本に在住経験のあるカナダ人に 「日本という国はディズニーランドだ」と言われて妙に納得したそうだ。
確かに今の日本という国は、国際社会の動向とか、国家の行く末とか、 面倒な事を何も考えなくても楽しく暮らしていけそうに見える。 良く良く考えてみるとこれは結構根が深い問題で、 日本人の国民性にも通じるものがあるような気がするが、 最近は特に顕著なのではないかと思う。
平安時代の昔から人々はみんなで、何も考えなくても自動的に動いていくシステムを作ってきた。 当然それは年月が経てば破綻し、いわゆる考える人が新しい政権構造をつくる。 がそれもいつしかシステム化されてしまう。
今の日本はその破綻の時期に近づいていると思うのだが…。 来年度末の長期債務残高は六百六十六兆円にものぼるとみられていて、 行きつく先は財政破綻から高インフレ、大幅な円安か。生活レベルも低下するだろう。 しかし、お金の問題以上に、考えない日本人の姿勢が危険にうつる。
そうと判ってはいても「君みたいな若者が日本を良くしてくれ」 みたいな事を実際言われると、なんで僕が?と思ってしまうのが悲しいところである。
金融商品を利用して自分の身を守る事は簡単だけど、国全体となると難しい。
いやはや、閉塞感を感じる時代だ。
まぁ、下げる所まで下げた方がアク抜けして今の日本には良いのかもしれないが。

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