国連に「経済理事会」を ダボス会議、独首相が提案 2009/02/02(月) 15:19:32 |
| 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)は3日目の30日、主要議題である金融や経済に関する討議に入った。危機の再発を防ぐための枠組みづくりが焦点で、ドイツのメルケル首相は国連の経済・金融機能を高めて経済理事会(仮称)をつくることを提案した。主要20カ国・地域(G20)の議長国である英国のブラウン首相は、金融市場での急激な変化を察知する「早期警戒システム」の創設を訴えた。
ブラウン首相は4月にロンドンで開くG20の緊急首脳会合(金融サミット)の第2回会合で詳細を示し、合意を目指す。早期警戒システムのほか、ノンバンクも含めた金融規制の統一、各国の情報開示基準の統一、国際通貨基金(IMF)など国際金融機関の機能強化の4つが柱。
(ダボス〈スイス東部〉=藤田剛、岐部秀光) |
社説1 ダボスが示す危機の深化と指導者たち(2/2) 2009/02/02(月) 10:20:20 |
| 世界経済危機が進行するスピードの速さと、危機への対応で先頭に立つ指導者の不在――。それが今年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で多くの参加者が感じたことではなかったか。
1年前を思い起こしたい。当時、一番のリスクは金融システムといわれたが、事態がここまで悪化すると想像した人はほとんどいなかった。米国の経済の基礎的条件はなお健全ともいわれていた。この1年間の変化はあまりにも急だった。
今回の会議ではビジネス、政治、行政など各界の協調が必要であり、それぞれが問題解決に責任を持つべきだとの認識が共有されたようである。だが、それだけでは不十分だ。危機対応は時間との勝負である。それぞれがやるべきことを急がなければならない。
特に主要国政府の指導者は4月の主要20カ国・地域首脳会議で、金融システムを立て直す成案を得る最大限の努力をすべきだ。
今回の会議で特徴的だったのは、「主役」の不在である。米国発の金融・経済危機が語られ、米国批判が相次いだが、肝心の米国からの参加者は例年より少なかった。政策担当者からのメッセージはゼロに近い。オバマ大統領の特使のスピーチは抽象的で政策への具体的な言及はほとんどなかった。
存在感を示したのは中国とロシアだった。両国のリーダーはダボス会議の初日に演説し、米国型システムを批判しつつ、自国の世界への貢献を訴えた。今回のダボス会議は多極の時代を象徴してもいる。
だが、中ロ両国も力不足である。これからの世界経済秩序への構想が描ききれていない。
温家宝首相は自国の経済政策を具体的に説明したが、それ以上は踏み出さなかった。ロシアのプーチン首相は「ドルへの過剰依存」の危険性を指摘したが、新しい通貨制度への道筋を明確に示してはいない。
ダボス会議は、国際世論が形成される場のひとつである。多くの指導者が訪れ、自国をアピールする。今回は過去最多の41カ国の首脳が参加したという。
日本からは麻生太郎首相が参加した。首相としては3人目である。首相は様々な分野における日本の政策を説明し、世界への貢献を訴えた。その積極姿勢を評価したい。
演説は包括的ではあったが、最大の問題というべき金融・経済危機への踏み込みは十分だったか。世界的な危機の克服を主導する力は欠いているといわざるを得ないだろう。 |
ダボス会議閉幕 協調体制構築は先送り 2009/02/02(月) 10:18:50 |
| 【ダボス(スイス東部)=岐部秀光、藤田剛】世界の政財界指導者らを集めて開いた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が1日、5日間の討議を終えて閉幕した。各国首脳らは金融危機からの脱出に向けた協調姿勢を確認した。ただ保護主義への傾斜に警戒感は根強く、危機発生の構造要因を巡り責任を押しつけ合う一幕もあった。政権交代直後の米国からの参加者が少なかったこともあり、協調体制の構築は4月の20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)に先送りされた。
会議では各国首脳らが、景気刺激策や国際機関の金融監視強化などの重要性を強調。危機打開に向けた連携で一致した。ただ米下院が可決した景気対策法案に米国製鉄鋼の使用を義務づける「バイアメリカン」条項が入ったことが伝わると、貿易の保護主義への懸念ががぜん高まった。(07:00) |
北海ブレント先物30日 続伸、1バレル46ドル台後半 2009/02/01(日) 22:57:31 |
| 【ロンドン=欧州総局】30日のロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は続伸。午後6時現在、期近の3月物は前日終値に比べ1.19ドル高の1バレル46.59ドルで取引されている。
この日は買いが優勢で始まった。午後に発表された昨年10―12月期の米実質国内総生産(GDP)の減少幅が市場予想を下回ったことをきっかけに、一時は47.75ドルまで上昇する場面もあった。ただ、その後若干売られ、上げ幅は縮まった。 |
ダボス会議 英韓など4カ国首脳が金融危機対応を討論 2009/02/01(日) 22:55:04 |
| 【ダボス(スイス東部)=岐部秀光】ダボスで開かれている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で30日夜、英国、韓国、メキシコ、南アフリカ共和国首脳が金融危機対応を巡って討論した。4カ国は1990年代にそれぞれ通貨危機を経験しており、過去の教訓などについて議論した。
韓国の韓昇洙(ハン・スンス)首相は「97年からのアジア通貨危機の際に国際通貨基金(IMF)が示した処方せんは痛みを伴うものだったが、早期の金融システム立て直しで経済はより強くなった」と述べた。 |
ダボス会議、中東和平で激しい舌戦 トルコ首相「怒り」の退席 2009/01/30(金) 23:21:24 |
| 【ダボス(スイス東部)=岐部秀光】29日夜に開いた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)のパレスチナを巡る討論で、トルコのエルドアン首相がイスラエルのペレス大統領と激しい舌戦を繰り広げ、怒りのあまり舞台から途中退席する一幕があった。
ペレス大統領はイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの軍事侵攻について、イスラム原理主義組織ハマスによるロケット攻撃が「そもそもの原因」と指摘した。これに対しエルドアン首相は「あなたは人を大勢殺している」と非難。司会者が会議の終了時間のため首相の発言を遮ろうとすると「もうダボスには来ない」と言って席を後にした。
米国で新大統領に就任したオバマ氏は中東和平実現を米外交の優先課題に位置づけており、暗礁に乗り上げている和平プロセス再始動への国際社会の期待は大きい。だがダボスではイスラエルとイスラム圏指導者の溝の大きさが逆に印象づけられる結果となった。(11:03) |
FRB、長期国債購入の用意 FOMC、ゼロ金利継続 2009/01/29(木) 21:35:10 |
| 【ワシントン=米山雄介】米連邦準備理事会(FRB)は28日開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、最重要の政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現行の年0.0―0.25%で据え置くことを賛成多数で決めた。声明は市場への資金供給策として「長期国債を購入する用意がある」と、実施に向け準備段階に入ったことを明記。金融緩和の一段の強化に含みを持たせた。景気判断を下方修正するとともにデフレへの懸念もにじませた。
今回はオバマ新政権発足後、初のFOMC。声明は「景気回復と物価安定へすべての手段を動員する」と改めて宣言。政権と足並みをそろえて、米経済再生に全力を挙げる姿勢を鮮明にした。(11:04) |
EU、エネルギー安定確保へ4200億円投資 パイプラインなど 2009/01/29(木) 21:33:32 |
| 【ブリュッセル=下田敏】欧州連合(EU)の欧州委員会は28日、電力やガスの安定確保へ約35億ユーロ(約4200億円)のインフラ投資を進める方針を決めた。ロシア領を迂回(うかい)して中央アジアと欧州を結ぶパイプライン建設などを急ぐ。ウクライナ経由のロシア産ガス供給の全面停止をふまえ、EU主導で資源調達の多様化を加速させる。
エネルギー関連の新規投資は各国の承認を得たうえで、EUの追加景気対策として実施する計画。カスピ海周辺の天然ガスをロシア領を経由せずに欧州に運ぶ「ナブコ・パイプライン」の建設に2億5000万ユーロを充てるほか、バルト諸国と北欧諸国のガス供給網の接続、ポーランドの液化天然ガス(LNG)輸入基地の整備などが重点的な投資対象となる。(14:25) |
任天堂、営業益が過去最高に ゲーム機伸びる 2009/01/29(木) 21:29:01 |
| 任天堂は29日、2009年3月期の連結営業利益が前期比9%増の5300億円になる見通しだと発表した。為替の円高などで従来予想を1000億円下回るが、欧米を中心に据え置き型ゲーム機「Wii(ウィー)」や携帯型機「ニンテンドーDS」の伸びが続き、過去最高を更新する。
売上高は9%増の1兆8200億円になる見込み。従来予想は2兆円だった。欧米の最大需要期に当たるクリスマス商戦ではゲーム機、ソフトともに売上が伸び、08年1年間の欧米での販売台数はWii、DSともにゲーム機としての年間最高記録を更新した。ただ、円高で円換算した売上高が目減りするため、増収幅は縮小する。 (17:32) |
NY連銀総裁にダドリー氏 ガイトナー氏後任、市場に精通 2009/01/28(水) 05:45:19 |
| 【ワシントン=米山雄介】ニューヨーク連邦準備銀行は27日、財務長官に就任したティモシー・ガイトナー氏(47)の後任総裁に、同連銀で現在、市場部門を統括するウィリアム・ダドリー氏(56)を充てる人事を決めた。米連邦準備理事会(FRB)が実施している多様な市場への資金供給策の実務を取り仕切ってきた責任者で、ガイトナー氏と同様、市場に精通していることが評価されたとみられる。
ダドリー氏は米証券大手ゴールドマン・サックス出身。同社で米国担当のチーフエコノミストを長く務めた後、2007年にニューヨーク連銀に入った。
同連銀はFRBの金融政策運営で公開市場操作などを担う。FRBが金融政策を決める米連邦公開市場委員会(FOMC)では同連銀総裁が副議長を務めることになっており、ほかの地区連銀総裁と違って毎回投票権を持つ。 (01:14) |
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