秋山昇 さんの日記

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20ミリシーベルト  2011/04/26(火) 04:00:01
 はやく原発のことなど書かなくてもよいようになって欲しいのだが、次々と信じられないことが起きるので書かざるを得ない。
久住静代原子力安全委員会委員が、20日開かれた衆議院青少年問題特別委員会で、基準の妥当性について、「社会的、学校教育等々、総合判断の下で可能と判断したもので、 年間20ミリシーベルトで健康に影響が出るということはない」と発言した。この人は放射線影響学が専門であるから、100mSvの被曝で10万人あたり500人の過剰発癌が生じるというICRPの推定を知らない筈は無い。比例関係を仮定すると20mSvでは10万人あたり100人になる。この人は嘘を言っているか、20mSvで健康に影響が出ないという特殊な考えを主張しているか、そのどちらかである。
「健康に影響が出ない」とは誰も断言できないが、10万人あたり100人というのはごく僅かだから問題ない、という人もいる。たとえ100mSv被曝しても発癌率は0.5%増えるだけだが、喫煙では発癌率は100%増える(2倍になる)から、喫煙の方が遥かに危険だという人もいる。そういう数値のまやかしを、科学者が事実をわかった上で言っている。そしてそれを間に受けてしまう人が多い。
前にも書いたが、そもそも普通は若者はほとんど癌にならない。国立がん研究センターのがん情報の全国年齢階級別推定罹患率を見ると、10万人あたりの癌罹患率が、0-4歳で11.8人、5-9歳で7.2人、10-14歳で7.9人、15歳-19歳で9.5人となっている(2005年のデータ)。この罹患率は1年あたり新たに癌になる人数なので、それぞれ5倍して足すことによって、20歳までに癌になる率が計算できる。計算すると10万人あたり182人ということになる。
さて、若者ほど放射能の影響を受け易いこと、放射能による癌の潜伏期間は5年から20年程度ということが知られている。仮に、子供が放射能の影響を大人の3倍受けるとし、潜伏期間を10年とすると(甲状腺癌の潜伏期間が10年、白血病が12年くらいである)、10歳以下の子供が20mSv被曝した場合、20歳までに癌になる人が10万人あたり300人増えるという計算になる。元々182人だったのが482人になるんだから、増加率としてはかなり多い。これは1年間に20mSv受けてその後被曝しなかった場合であり、2年続けて20mSv被曝すれば増える人数は600人になる。
10万人あたり300人とかいう数字は、一つの高校に一人とか二人は発生する頻度である。今から10年後に、こっちの高校で甲状腺癌が一人、あっちの学校でも白血病が一人、という感じにポツポツと発生することが予想される。かなり目立つだろうし、周囲にも多大な恐怖を与えると思う。そうなったとき、年間20mSvで健康に影響は無いと言い切った人は何と言うだろうか。癌以外も含めると健康被害はもっと多いだろう。
数字だけ見れば、死因の3割以上は癌だから、癌がわずかに増えても大したことがないように思える。しかし死ぬ人のほとんどは老人なのに対して若者はあまり死なないから、若者については相対的に放射能の影響は大きくなる。そもそも、そんな論法が通用するなら、人間はいつか100%死ぬわけで、被曝したって100%死ぬのは同じだから問題はないということになってしまう。
喫煙との比較にしても、全国年齢階級別推定罹患率を見れば、肺癌に罹る人数は0歳から44歳まで累計しても10万人あたり70.5人である。一方で20mSvの過剰発癌は10万人あたり100人で、肺癌の原因が全て喫煙だとしても人数的には20mSv被曝の過剰発癌の方が多い。肺癌罹患率は45歳から急激に増加する。つまり、高齢者にとっては確かに喫煙や高血圧の方が放射能よりも危険であるが、若者が若いうちに癌になったり死んでしまったりするリスクに関しては、20mSvの被曝は喫煙に比べて大きい、特に子供に関しては比較にならないほど大きいということになる(そもそも子供は煙草を吸わない)。
赤ん坊から老人までひっくるめて平均で考えたりするから、こういう馬鹿げた話になってくるのである。何の疑問も持たず、納得してしまう人も多過ぎるように思う。
あと、交通事故など全ての死因を含め、20歳までに死亡する人数は10万人あたり650人くらいなので、これと比べても、10万人あたり300人の過剰発癌というのは多いし、あらゆる手段を用いても回避すべき状態だと思う。それなのに、どうして子供を守ろうという発想が出てこないのか。
付け加えると、ICRPの過剰発癌の見積もりは甘過ぎる、という考えを主張している研究者もいる。

責任の所在  2011/04/24(日) 23:18:52
 神風特攻隊が、戦法としては最悪の、ほとんど意味の無い作戦であったというような話をすると、日本の為に死んで行った英霊たちに失礼だと思わんのか、という感じの反論にあうことがある。彼らが無意味に死んだということを認めたくない気持ちはわかるが、認めたくないということと事実がどうであったかは別である。神風特攻隊が犬死にだったかどうかは、もしかしたら議論が分かれるかもしれないが、犬死にだったとした場合にはその責任は主に軍部にあるわけで、彼らが可哀想だからという理由で議論を封じてしまうと責任の所在を曖昧にしてしまうことになる。
福島原発近県の野菜を買わないと書いた人に対して、農家の人達がどんな気持ちで野菜を作っているのか考えたことがあるのか、とか、風評を撒き散らすのか、とか、みんなで復興しようとしているのに自己中心的な人間だ、などの非難が寄せられているのをよく目にする。東京の人間は福島原発の電気のお陰で良い生活ができたんだから、こういう時こそ福島の野菜を食べて応援するのが当然だろ、なんてことを言う人もいる。色々とズレまくっている。農作物や魚介類が放射性物質で汚染されてしまった責任はひとえに東電にある。前にも書いたように、たとえ基準値以下でも汚染された食品を忌避する動きが出るのは当然(その基準値もWHOの基準値より遥かに緩い)であるし、その損害は東電が負うべきものであるのに、農家の人が可哀想だからみんなで食べて応援しよう、などと言ってツケを消費者に押しつけてしまうと、責任の所在が曖昧になってしまう。
事実を直視すると誰かの責任を問わねばならないし、被害者が可哀想である、また、責任を問うと和が乱れる、それならば事実から目をそらして曖昧に済ませよう、といういつものパターンである。今回の場合は特に子供に犠牲を強いる形になるので、少々看過し難いものがある。
都内に住んでいる女性が、子供が通う学校に、水筒を持参させたい、給食の材料の産地を開示するように要求したい、と思うけどどう思うかと掲示板に書いたのに対して、賛否両論が山のように寄せられている。その母親の要求は当然だと思うけど、非難も多くて驚いてしまう。日本以外だったら議論にすらならない話だと思う。うちの場合だったら、産地が開示されない場合には弁当を持参させるだろうなぁ。そういう場合を考えると私学の方がいいのかもしれない。

事実と体面  2011/04/24(日) 22:08:16
 現に発生している事実よりも体面や形式を重視する日本の悪い面が浮き彫りになりつつある。
福島原発周辺に10年か20年は人が住めない、というのは事実であるが、地元の人達の希望を壊すから、そういう事は言ってはならないらしい。安心して生活するというのが希望の中身なら、福島原発の周辺には既に希望は無い。その事実を言わないというのは欺瞞である。チェルノブイリにおける強制避難の基準以上の線量でも、同心円に拘り、もっとも線量の多い事故発生直後に住民を放置した。今頃になって避難させても既にかなり被曝してしまっている。
文科省は、放射線管理区域以上の線量でも小学生を校庭で遊ばせてもよいと言っている(管理区域では未成年者の就業は禁止されている)。小学校を移転したり休校にすると面倒だし、カリキュラムが順調に消化されないと責任問題になるが、基準を引き上げればとりあえずは問題を先送りできる。しかし将来、癌や白血病が多発しても責任を取る人はいない。
避難区域で避難しようとしないお年寄りを説得している、みたいなニュースが流れているが、はっきり言って、中年以上の大人は少々被曝したって大したことはない。成長期の子供に対する影響こそが重要なのである(放射性物質に対する感受性は大人の10倍とも言われている)。
汚染というのはばらつきが非常に大きい(正規分布ではない)。普通はそのばらつきを考慮して、基準は一桁くらい安全側に設定するものだが、土壌にしても食品にしても、事故後に設定された基準には、その点が全く考慮されていない。
福島県の小学校は校庭の土壌を入れ替えるべきだし、土壌の入れ替えが済むまでは屋外での活動は禁止すべきだろう。そもそも、事故の直後に、原発からの距離に関係無く、線量の高い地域の子供は強制疎開させるべきであった。
政府にとっては、子供を守ることよりも体面の方が大事らしい。子供を守ろうと思うならば、校庭の土壌を入れ替え、子供にだけは放射性物質に汚染されてない給食を出すのが当然だと思う。福島原発の近県では被曝はもはや避けられないが、子供にとって多くの時間を過ごす学校での被曝がゼロになればかなり安心できる。汚染されてない土や汚染されてない食品が入手できないならば話は別だが、現実には十分入手可能である。可能なのになぜやらないかというと、面倒だとか不安を掻き立てるとか秩序が乱れるとか、基準値以内の食品を使わなかったら二重基準だと批判されるとか、色々と理由があるんだろうけど、結局は、子供の健康のことなど何も考えてないということに尽きると思う(そもそも、大人と子供は基準が違って当然だとは思うが)。
子供は未来への希望である。子供を守ろうとしない国に未来はない。ここ最近の失望は極めて大きい。神風特攻隊で未来ある若者達を死なせまくった頃から何も変わっていない。結局、昔から社会の和のために個人を犠牲にする社会なのだと思う。身近な人の安全は自分達で守らないといけない。子供にも、将来は海外で就職するように言って育てよう。

新居  2011/04/15(金) 12:39:40
 地デジ化の工事7万円、カーテン20万円、エアコン45万円、食器棚8万円、加湿空気清浄機2万円、etc、etc、何かと金がかかる。10万円以下だと安く見えてくるから不思議である。

水道水の線量も平常値に近いくらいまで下がってきたので、今あるミネラルウォーターを使い切ったら水道水に移行することにしよう。

統計について。「1mSv以下の被曝では発癌との因果関係は見られない」などという言い回しがよく使われる。統計の基礎知識があればその本当の意味がわかるのだが、一般の人だと、これを聞くと、1mSv以下の被曝が原因で癌になることはないということが“証明されている”、と思ってしまう人もいるかもしれない。
統計においては、無限個のサンプルを調べることはできないので、統計的な結果は常に不確実性を含む。例えば、100人のインフルエンザ患者に新薬Aを投与したところ90人が治ったとする。新薬Aはインフルエンザに効果がありそうだが、治った90人は薬とは無関係に自然治癒した可能性もあるので、新薬Aが効いたということを100%断言することはできない。対照群として別の100人を用意し、偽薬を投与して、新薬Aを投与したグループと比較するということも行われる。こうすれば信頼性はかなり高くなるが、その場合でも新薬Aを投与した100人に偶然何らかの共通因子があるとか、単なる確率のばらつきでそれらしい結果が出ることもあり、100%の確度で結果を断言することはできない。
100%確実なことが言えないなかで、実際どういうことが行われているかというと、サンプルの分布を仮定した上で、例えば95%以上の確率で正しいだろうと判断できるなら、因果関係があるとしているのである。
95%というのは信頼水準と言われ、更に確実な結論が必要とされる場合には99%や99.5%などが用いられることもある。1mSv以下の被曝と発癌について、いくらの信頼水準で検定されているのかはわからないが、よく用いられる95%とすると、「1mSv以下の被曝では発癌との因果関係は見られない」というのは「1mSv以下の被曝と発癌に因果関係がある確率は95%未満である」と言っているに過ぎないということになる。
95%では因果関係が無いという結論でも、信頼水準を90%とか80%とかに下げれば、因果関係があるという結論になることも有り得る。学者が論文を書いたり、製薬会社が新薬の試験をしたり、メーカーが製品の品質管理をしたりする場合には、確実性を高めるために95%とか99%とか、判断基準を厳しくするのは当然だと思うが、今回のような予防的な措置が必要とされる場合に高い信頼水準を用いるのは適当とは思えない。
この野菜を食べて健康被害が出る確率は80%です、と言われて摂取を控えたとして、後から実は安全だったと分かっても、特に消費者からは文句は出ないからである。地震速報と同じで、安全サイドから判断するなら、結果的に外れてもいいので取りこぼしを無くす方がいい。逆に、社会不安を高めたくない政府サイドや農産物や海産物を売りたい生産者にとっては、信頼水準は高い方がいいのだろう。

金2  2011/04/12(火) 10:08:24
 4000円台でもう一枚仕切ってしまい、8枚に。でも外電下がってるので買い直せそうだ。

毎日地震が何度もあって、だんだんと感覚が麻痺してくる。

半径20キロ圏外でも累積被曝量が高い地域が避難対象になったが、場当たり的過ぎる。事故後の早い段階で高い線量が検出されたが、その時点で、累積被曝量がすぐに大変な値になることは分かり切っていた話だ。放射性物質は最初が多いので、避難するなら高い線量が検出されてすぐであるべきで、今さら避難というのは遅すぎる。政府の言いなりで動いていたら、ろくなことにならんな。

  2011/04/06(水) 14:07:42
 金がえらく上がってるなぁ。10枚の買い玉を長期保有するつもりだったが、1枚だけ仕切ってしまった。安値で買い直したいところだが…。

原発周辺の作物や魚介類について、風評被害などと、いかにも不当に被害が出ているように言われているが、風評被害とはいっても現実に価値が下落しているわけで、それは決して仮想的なものではない。例えば、農薬が健康被害を引き起こすことは無いとされていても、農薬を使っている野菜に比べて無農薬の野菜は高いし、もし味に変わりはなくとも他の産地のコシヒカリに比べて魚沼産コシヒカリは高い。それらは全て需要と供給に基づいて正当に値段が決まった結果である。基準値より遥かに低くて健康被害が無いとしても、需要と供給に基づいて、放射能が検出された野菜や魚介類の値段が下がるのは当然だと思う。
消費者が馬鹿なため過剰反応して、本来安全な食品が忌避されている、みたいな意見が多いが、報道する側のミスリーディングが大きいので信用し難い面もある。100mSv被曝しても癌死が0.5%増えるだけだから安全、と言っている人が多いが、もともと癌で死ぬのは圧倒的に高齢者である(癌にかかる確率は年齢の4乗に比例すると言われる)のに対して、被曝に対する感受性は若い人ほど大きいので、本来、癌で死ぬことのほとんどない筈の若者の、200人に一人が癌で死ぬということになる(放射能に起因する癌の潜伏期間は数年〜数十年)。日本人はもともと癌で死ぬ確率が高いから少々増えても問題無いというのは、年齢による違いを無視した暴論だと思う。200分の一だと、運が悪いと当たってしまいそうな確率なので、避けられるなら避けたいところである。また、癌で死ぬのが0.5%なら、死にまで至らない癌や、免疫力の低下など、癌死以外の健康被害はその数十倍とも予想されるので、それを入れると100mSvでは数割の人には健康被害出るかもしれないと個人的には考える(統計的な結果は無いが)。被曝量と健康被害が比例関係にあるとすれば、最大でもその十分の一の10mSv程度に抑えたいところであるし、低線量を長時間浴びた方が危険という立場だとさらに低く、また、ヨウ素やセシウムが特定の器官に集まり易いことも考えるとさらに基準を低めに考えた方がいいように個人的には考えている。子供は放射線に対する感受性が一桁くらい強いということも考慮すると、年間1mSvというのは基準としては妥当というよりは若干大き過ぎるような感触を持っている。となると、被曝量を計算すると、キロあたり4000Bqのヨウ素や500Bqのセシウムが含まれる魚は、ちょっと回避したいということになる。さらにその10分の一でも個人的には嫌である。
何が言いたいかというと、放射性物質による汚染度に対する判断は人によって違うし、農薬や産地ブランドと同じで、ほんのわずかの汚染でも価値は下がるのが当然なのだから、国が勝手に基準値を決めてそれ以下は安心だと市場に出しても安値でしか売れないのは当たり前である。それに、今は県ごとにわずかなサンプルを検査しているが、実際は農地の水の流れとか雨の有無、ハウス栽培かそうでないか等の違いで汚染度は2桁は違うと思われるから、現在のような態勢では、産地の県を見て買い控えるという判断は合理的であると言える。それを、消費者は誤った風評に翻弄されている愚か者である、というようなプロパガンダはいかがなものかと思う。
完全にオープンにするには、畑ごとに作物を測定して、この作物はキロあたり○○Bqのヨウ素が含まれていますが、国の基準は○○Bqなので安全です、などと数値付きで表示するしかない。まぁ、実際はそうはならず、基準値以下の汚染された食材は、外食産業や加工食品向けとなるだろう。

新居  2011/04/03(日) 01:25:02
 エアコンの電源工事と取り付け、光回線の工事、表札取り付け、洗濯機を置く防水パンが傾いていたので付け直し、トイレに換気扇を取り付け、玄関周りのタイルの割れをモルタルで補修、門と道路の間も隙間が出来て草が生えたりするのでモルタルで補修、雨戸のロックの不具合を修正、サッシの補助錠を設置。業者さんにお願いしたり自分でやったり。色々とやる事が多い。
職人さんの作業を見ていると、色々と便利な道具が出てきて楽しい。

東京に来てから常に鼻の調子が良くない。花粉症かなぁ。

原子力発電  2011/03/31(木) 20:13:22
 今回の原発事故で、強制避難の対象である8万人に1億円ずつ払っても8兆円であり、この規模の事故が起きるのが50年に一度としても一年あたり1600億円ほどである(実際は確率はもっと少ないかもしれないが、日本の原子力発電の歴史が50年くらいなので、その実績で判断するしかない。1000年に一度と言ってる人もいるが、断層の真上にある原発もあるし、テロとか戦争とかも考えられるので、本当に1000年に一度しか起きない事故と考えるのは甘過ぎると思う)。また、放射性廃棄物は今後300年は管理しなければならないと言われているし、廃炉にも莫大な費用がかかるが、これも一年あたりに直せば多めに見積もっても数千億円のオーダーであり、電気料金に上乗せすれば大した金額にはならないし、原子力発電のコスト的な優位性は動かない。
しかし、そもそもコストで判断することが常に正しいのかが疑問である。例えば、影響が考えられる全ての人に対して十分な補償をするならば、企業は汚染物質を垂れ流しにしてもよいのだろうか。一般的には、憲法で保証された、健康で文化的な最低限度の生活を確保する権利を侵害するので、それは許されないだろう。ただし、当事者が納得の上でリスクを負担するのは構わないとされている。自動車に乗っても事故に遭う確率はゼロではないが、それは自己責任で危険を承知の上で乗っているから許容されるわけである。原発についても、今回のような事故が起きる可能性はゼロではないが、日本には電力が必要なのでリスクを承知の上で原発を作ろう、という国民の総意があれば建設も許容されると思われる。しかし今や、いくら東電が停電で脅してもそのような総意が形成されるとは思えないし、100%安全ですと言いながら建設地の自治体で札束で頬をひっぱたいて建設してきたような手法も使えないだろう。
実際問題、国家が国民の主権を制限して強制力を発揮しないかぎり、冷温停止状態の福島第1原発5〜6号機の稼動さえ不可能な状況である。新設も建設地の反対で無理だろう。まぁ、当面は既存の原発の稼働率を上げて、足りない分は火力で凌ぐしかないだろうな。今年の夏は間に合わないだろうけど。コストに関しては、電気料金が倍になってもよいのであれば、かなりの自然エネルギーが採算ベースに乗る。ただ、ポテンシャル的には原子力の代替になりそうなものは地熱くらいしかない。地熱は適地が国立公園や国定公園と重なって建設が難しいのが問題だが、この際、そこは緩和してもらって、どんどん建設すべきだと思う。昼間の電気料金と夜間の電気料金に倍くらいの差をつければ、工場の夜間稼動も増え、家庭用の蓄電用設備も普及してピーク電力も下がるだろう。

住民票を移してから3ヶ月経ってないので、都知事選の投票権は無かった。別にどうでもいいが。

水やカップラーメン等の買い占め(買い溜め)について非難する声が出ているが、非難している人は立派ですな、と言うしかない。自分の場合、原発が爆発したのを見てすぐに水を確保し、東京の水道水からヨウ素が検出されて更に買い増しした。どちらも金沢で買って東京に持って来たので被災地への物流には支障は出てないと思うが、もし東京にいたとしても買い集めに奔走しただろう。爆発した段階では原子炉の圧力容器まで無事かどうかわからなかったし、水道水も結果的には大した量の放射能は出なかったが、どんどん検出量が増える可能性もあった。まずは自分と家族の安全が大切で、余裕があってはじめて他人に手を差し出せる。買い占めがいけないと言うのは奇麗事に過ぎないと思う。戦後、闇米を食べることを拒否して餓死した裁判官を思い出す。
自分の感覚としては、爆発を見たり水道水からヨウ素が検出された段階で水を確保しようとしなかった人は、よほど政府を信用しているか、初期被曝の恐ろしさを知らないのだと思う。

引越  2011/03/29(火) 14:09:14
 引越が完了した。
朝10時にトラックを借り、夕方5時半にようやく積み込みが終わった。4年間住んだマンションを明け渡した。クロスが破けていたところを前日に別の似たクロスで補修しておいた。よく見ると色合いが違うので分かるんだけど、不動産屋さんには気付かれずに済んだ。それから職場に行き、片付けをしつつ必要な荷物を更にトラックに積み込んだ。終わったのは深夜1時。少しトラックが小さく、天井まできっちり詰めて何とかギリギリ積み込むことができた。詰めテトリス状態である。助手席も荷物で一杯だ。
予定では職場で仮眠して翌朝出発するつもりだったが、なんだかテンションが上がったので、そのまま出発。トラックはAT車だったので運転はあまり面白くない。燃費が悪く、どんどん燃料が無くなっていく。一週間前と違い、どこでも満タン給油が可能であった。時々、SAで10分とか30分とか仮眠をしながら、朝10時くらいに東京の新居に到着。朝焼けのなかを運転するのは非常に気持ちが良い。
4時間ほどかけて新居に荷物を降ろし、新しい職場でも荷物を降ろして、一日早くトラックを返却した(東京に乗り捨て)。こっちの都合で返すんだから値段は変わらないと思ったが、少し安くなった。それまで全然眠くなかったが、トラックを返却したとたんに強烈な眠気が襲ってきた。
家に戻り、風呂に入ってビール飲んだら一瞬で寝てしまった。

都知事選  2011/03/25(金) 03:41:51
 ろくな人が出とらんな。ワタミの会長にでも入れるしかないか。

ネカフェで「海皇紀」を読む。予想を超える展開の連続で非常に面白い。もうちょっと絵が上手くて表情がちゃんと描き切れていれば、全巻買ってもいいんだがなぁ。

それにしても家にネット環境が無いのは不便だ。依然として工事の目処は立たない。水道水の汚染状況が気になるのだが。

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