季節 さんの日記

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(無題)  2008/08/10(日) 23:26:42
  銀座の松屋で『高橋留美子展』が開かれていたので見に行った。漫画はあまり読まないけれど、高橋さんの絵は好きだし、『めぞん一刻』なんかは懐かしいので(メゾンがアパートを意味するのはこの漫画で知った)、ちょっと出かけてみることにした。会場は想像以上に混んでいて、主たる作品である『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』『犬夜叉』を中心として展示され、なかなかの盛況であった。日本のアニメやマンガは、世界に広まっているようで、疑いもなく日本の文化の一つといえる。今をときめく村上隆の作品なども、クールジャパンをあざとく強調した作風で、世界に評価されているが、やっぱり、それ自体芸術として作られたのではない漫画やアニメこそが大本であるのだから、それを軽視することはできないはずだ。そういう意味では、元々は決して上等の芸術とは考えられていなかった浮世絵が、世界的に高く評価されているのと似ている。ただ、人々が受け入れるアニメの画風も時代により少しづつ変わっているので、高橋留美子さんが今後もブレイクし続けるかはわからないが。そういえば赤塚不二夫氏も、主要作品は1960年代の4つであった。しかし自分の世代だと、やっぱり高橋さんの画風が一番しっくり来るなあ。

(無題)  2008/08/09(土) 09:49:15
  今の学生は、哲学書を読まぬという。私も恥ずかしながら読まなかった。これが、一部の人には「最近の学生は教養がない」ということになりそうで、事実、東北のある大学のある教授は、毎年教壇で、「最近の学生はニシダイクタローも知らぬ」と嘆いているそうだ。しかし私にとっては、哲学書より、集合論の入門書の方が、何となく遙かに哲学チックに感じたことを覚えている。カントルとかゲーデルとかが出てくるアレである。
 最近、これに類する本を読んで、ちょっと面白いなと思ったのは、集合論を使うことで、実際に証明できない定理が証明できるという話である。任意の自然数から始める「グッドシュタイン数列」というのがそれで、その数列は、その数字の形により確かに順序数の下降列と対応させることができるのだから、どのような数から始めても、必ず有限のうちに0になると言う。これは通常の自然数の公理では証明できないけれども、説明を聞けば、確かと言わざるを得ない。集合論だの、順序数だの、考えようによっては「無用の概念」のような感じもなくはないが、実際にその概念により自然な数学の命題が証明できるということから、集合論がたしかに「役に立つ」概念であると思った次第。

(無題)  2008/08/07(木) 21:07:07
  米大統領選、オバマ氏息切れの模様である。やっぱりという印象をぬぐえない。ライス氏を不自然に天才と持ち上げた時にも感じたことだが、今のアメリカはことさら女性や黒人を持ち上げて、全ての人種に開かれた、世界に冠たる「民主主義国」であることを大げさに喧伝する傾向が多い。しかし本当のことろ、これはアメリカ国民の思い上がりと自己欺瞞のなせる業であろう。かの国の人は口先では人種的偏見など自分には無縁のようなよき市民の顔をし、アンケートでさえ本心を偽ってはいるが、いざ投票所にはいると、けろっと変わって白人候補に投票しそうな予感がする。すでにその徴候が現れてきたと見るべきである。

(無題)  2008/08/06(水) 22:23:48
  『リベラルタイム』という保守系の雑誌は、毎号某学会を退会した公明党の元委員長矢野絢也氏を罵倒する記事を載せているので、一目見てどういう系統なのかピンとくるが(ちなみに田原総一朗や堤堯が連載している)、「日本を劣化させる50代の罪」という、ちょっと保守系らしからぬ記事を特集しているのが目についた。2007年度の統計によると、14〜19歳の殺人検挙者が64人に対し、50〜59歳のそれは199人で、人口比率でもかなり高いという。諸外国であれば20代の数字がピークで、年があがるにつれて下がると言うが、日本では特異な例外となっている。どうも彼らの青少年時代の犯罪率の高さをそのまま引きずっているようなのだ。
 キムミョンガン(よくこんな雑誌に書いたな笑)にいわせれば、性犯罪ですら多いとのことで、正しい性教育を受けなかった「性犯罪を生む明治民法世代」と決めつけられる有様である。『リベラルタイム』の読者層から考えると、今頃編集室には苦情の電話が殺到していると思われるが、思い当たる節がないでもない。以前石坂洋次郎の『陽のあたる坂道』という、ちょっと気の利いたタイトルの、昭和30年代映画等で評判になった小説を読んだ事があるが、のちにヒロインと結ばれることになっている青年が、初対面のヒロインの胸を、いきなりむんずとつかむところから始まっていて、閉口した覚えがある。あまりにもリアリティがないというか、これだと二人はゆくゆく結ばれるどころか、ここで話は終了してしまうところである。こんな小説をあり得ることだと思ってしまうと、性犯罪に走ることもしょうがない?

(無題)  2008/08/05(火) 21:01:46
  『読売ウィークリー』に、昨年破綻したアルファエフエックスの記事が載っていた。社長の植原正成は、客の金で何人もの愛人を囲って豪遊していたという。今や預金口座には6万円しかないとうそぶいているそうであるが、愛人の元に隠してあるか、架空の債権でもでっち上げて第三者の所に流れているかしているんだろうか。セミナーの講師は本を書くぐらいの力量がほしいとは書いたが、本を書いた人が信用できるというわけではむろんない。この人は国際金融ジャーナリストの青柳孝直氏と共著までだしているのだから、何か悪い冗談みたいだ。これに比べると名古屋のジェイエヌエスは、ずいぶんたちのよいケースだったんだなと思う。

(無題)  2008/08/04(月) 20:43:52
 埼玉の女子中学生父親刺殺事件、女子中学生はついに「夢で見たというのはウソ」で、「何もかもいやになり、母も弟も殺して自殺しようとした」と自白したとの報道である。とうとう、女子生徒は「夢で見たなんて動機は絶対認めない」という警察の強い圧力に屈した模様である。こうでも言わなきゃ厳しい取り調べが延々と続くのだから、「そんなことばっかり言ってて、お父さんに悪いと思わないのか?」と責められれば容易に陥落すると思われる。

(無題)  2008/08/03(日) 22:58:13
  ここ数日アニメの事を書いていたら、赤塚不二夫さんの訃報を耳にした。
また一つ昭和が遠くなっていったなあ。ご冥福をお祈りします。

(無題)  2008/08/03(日) 01:12:31
  井上章一『日本に古代はあったのか』を読む。井上はどこかの大学の先生と思っていたが、国際日本文化研究センターに所属しているらしい。本書の内容は今時珍しい時代区分論で、日本に古代などなかった、原始時代の次は3世紀からいきなり中世であった、と言う主張である。ただその根拠はと言ったら、内藤湖南の中国史時代区分に合わせたと言うだけで、井上自身が古代はどんな社会であり、中世はどんな社会であると考えているのかが全く示されていないので、おどろくべきことに学術的には全体として無意味になっている。実はこの本は時代区分論に名を借りた、京大史観と関東史観のせめぎ合い、お得意の関西・関東論で、もちろん著者は関西の肩を持っているのである。従って実のところ、『関西人の正体』などと同類の本で、学術・教養書と思ってはいかんのだ。
 まあ、それでも一応時代区分論として読んでみるが、筆者は、現在の教科書的歴史では武士の台頭を以て中世の始まりとするけれど、かつてはマルクス主義史観でも、律令制を中世封建制度ととらえた説は有力だったとするが、もちろんそれはそうなのだけれど、もう一つ有力な説を意識的に無視している。それは、日本の江戸時代のみを欧州の中世の相当する発展段階にあったと見なし(この点では安良城説に近い)、それ以外の非ヨーロッパ世界を「古代的・アジア的」社会と見る説である。この説では中国にヨーロッパ的中世は存在せず、井上が紹介するような、中国において中世が(東大学派のように)宋からはじまるのか、はたまた三国時代から始まるのかは、問題自体が吹き飛んでしまう。
 で、時代区分論が本質的に発展段階論であることを考えれば、中世ヨーロッパ社会の技術的基礎を見なければ話にはなるまい。かりに12、3世紀欧州を基準とすると、それは水車動力の広範な使用、歯車とねじがあり、従って初歩の生産機械が存在する社会である。このような段階に到達できたのは、ほぼ江戸時代の日本のみと言ってよい。前近代において機械時計を作ることができたのは、ヨーロッパ以外では日本だけであった事を想起すべきである。私は基本的に歴史をそのように見ているので、内藤=井上の時代区分論はもとより、中国の宋から中世が始まるという説も、社会の「すすみ遅れ」を見る指標としては、やや早すぎるというのが率直な感想である。もちろん、社会の発展段階を欧州と比較する意図はなく、ただ単に東アジアも3世紀から「中世」という言葉を使いたい、と言うのなら、どうぞご自由にとしか言いようがないわけだが。

(無題)  2008/08/02(土) 00:13:58
  アニメソングのことをアニソンというが、この世界でもある程度決まった人が歌い手になるらしい。中でも堀江美都子と言う人はこの世界ではアニソンの女王と言われるほど著名なのだそうである。ちょっと調べてみると、「キャンディキャンディ」「花の子ルンルン」「ひみつのアッコちゃん(2代目)」とか、いろいろ歌っていて、私にも聞き覚えがある。中でも驚いたのは、「ハクション大魔王」の「アクビ娘の歌」を歌っているのだが、画像に(12歳 横浜市)とクレジットされているのだ。12歳の子供の声とはとうてい思えない驚異的なうまさである。たぶん声変わりが終わった頃から一貫して安定した技術を持っているのであろう。確かに女王と言われるだけのことはあるんだなあ。

7月成績
商品 484,300円 為替 19,579円(SP20,624円)

(無題)  2008/07/31(木) 21:47:05
  今年の2月頃、「れて」さんという、いかにもステハン風のHNで、40年来証券会社にいた知人が、投機的取引でもうけたやつを見たことがない、と言ったとか、ボロさんは逆をやってみたらどうかとか、書かれていた人がいらしたが、その後どうなったか、ふと気になる。一応「システムの優位性」は少し信じるとか何とか漏らしてたから、もしかしてその後クソ商材でもつかまされてすさんでいたりして。掲示板は携帯からでも書き込めるから、別ハンドルならわからないわけであるが、発想や文体で、何となく似ている人はいないでもない。しかしたった6ヶ月で掲示板の顔ぶれはすっかり変わったかしら?

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