季節 さんの日記

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ニセ学位  2007/05/13(日) 22:55:24
  文部科学省がニセ学位ついて調査に乗り出すという。大学の教員のなかに、素性の知れない大学の学位を取得して、教授昇格を有利にしたりする人がいるらしい。しかしこういうインチキディプロマについては、今に始まったわけではない。もう30年前くらいになるであろうか、かの国士舘大学で理事が学内で刺殺されるという、暴力団の内部抗争のような事件があった。その過程で、シバタ梵天という当時の総長の「学位」が、アメリカで買ってきた偽モノであることが暴かれたのを思い出す。テレビに出ているエジプト学者の学位が怪しいという話も聞いたことがある。
 また、これもだいぶ昔の話であるが、「株式会社特許大学」なるものが、博士号や爵位を売り出して話題になったことがある。これも学位のほうは軽犯罪法に引っかかるという話であったが、爵位は、現在このようなものはあるはずがないのだから、お咎めなしとのことであった。
 しかし日本は欧米に比べると、この種の称号にはあまりこだわりがないほうの国民であろう。しかし実は戦前はたいそうちがっていて、新聞などでは、公侯伯子男や博士号を持っている人は、うるさいくらいにしかるべき称号で呼ばれていたし、官報に載せる法令の署名なども、たとえば「司法大臣 法学博士男爵 平田東助」などとなっていたのである。戦後は打って変わって、学術書などの奥付以外に博士号などをことさら表示するようなことはほとんどなくなった。ところで欧米はというと、基本的に戦前の日本に近いと見てよい。たとえば飛行機の乗客名簿でさえ、博士であればMrではなくDrと呼ばれる。いわば普通の市民ではなく知的貴族といった待遇である。
 そんなわけだから、外国でちょっといい気分になりたいのであるなら、博士号のひとつでも購入すると面白いのかもしれない。あるいは博士号を持っている人はHNの前にDr.とつけるとか(笑)

(無題)  2007/05/11(金) 22:45:33
  近頃、職場にも自宅にも、投資用ワンルームマンションの営業電話がかかってくる。今日も、某宗教団体と同じよう名前の会社から、「ご案内」が来た。ワンルームなどという商品が大量供給されるのは、日本くらいのものではないか。投資スキームとしては到底成り立たないこんなものの販売を専業にする会社が何社も上場しているのだから、ほとほとおめでたい国である。

円銀風  2007/05/10(木) 20:38:29
  自分は相場をやっている割に、ネットオークションというものにはとんと疎い。このあいだ何気なく、ヤフオクのページを覗いてみると、なかなか多様なものがせりにかけられている。なかにコレクションの部門で、日本近代の円銀の欄があったが、開始価格が1円のものがあるのに驚いた。その他値段から判断する限り、ここに出品されている円銀の相当多数が偽物のようなのである。その中にはプロでも一見見分けのつかない精巧なつくりのもあって、ネットではスーパー贋作と呼ばれているらしい。そういえば20年位前の地方の百貨店で「棟方志功風板画展」なるものが開かれて話題になったことがある。作品はもちろん棟方の落款が押されているのであるが、「風」と唱っているところが味噌である。つまり本物であることを保障しないというわけである。しかし買う人がこれを本物と思って鑑賞し、転売するのは自由である。このひそみに倣えば、ヤフーのこのコーナーは「円銀風銀塊」と称すべきであろうが、実際のところ、銀塊ですらないんだろうね。

相場に飽きるとき  2007/05/09(水) 22:25:38
  ネットを覗くようになってからだいぶ立つが、その間に消えていった人も数多い。もちろん、相場に勝てないからというのに限られたものではなく、ネットに書き込むことに飽きたというのもあるだろうし、たとえ相場に勝てる腕を持っている人でも、3年くらいすると相場そのものに飽きてくるものである。結局、先物とはリスクコントロールとちょっとした玉操作に尽きてしまうのであるから、慣れてくると一種の単純作業になってしまう。実際、「相場よりもっと面白いものを見つけた」というせりふを残して消えていった人が何人かいる。こういう中で相場を続けていくには、「相場は趣味ではなく、仕事であり、大事な飯の種なのだ」という信念が必要であろう。ときどき相場での脱税が取りざたされるが、相場を遊びでありギャンブルであると思うから、税金を払うのが惜しくなるのであり、まぎれもない事業であって、毎年利益を確実に上げる腕を磨くのだと思えば、税金を払うのも苦ではなくなるというものである。

「99歳、戻らぬ3000万円」  2007/05/08(火) 20:34:04
  東京の破綻した為替取引会社に3600万円預けた99歳の老女が、債権者集会に毎回通っているという話である。2005年ごろは、私は為替取引をまだ始めていなかったので、あまりこの種のニュースを気に留めていなかったが、その年は登録制が本格化して、為替会社の倒産ラッシュとなった年であった。レフコの事件も、私は詳しくは詳細を知らないが、ここに預けていた人たちは、結局お金が戻ってきていないらしい。こういう話を聞くたびに、自己資本規制だとか、信託保全だとかが、どこまで信用できるのか、一抹の不安がある。ここの芳名録にいる人も、うん千万単位で運用している方は、複数の店に口座を開いておられるだろう。結局のところ、倒産リスクから身を守るには、それが一番ベストであるように思う。私の場合は、そもそも蓄えのごく一部で先物や為替に投機しているので、あきらめもつくが。それでも警戒におさおさ怠りないようにしなければ。

現代の物品貨幣 また  2007/05/07(月) 21:02:27
  金ETFのについてネットで調べてみると、運用会社が倒産しても、いわゆる倒産隔離のしくみにより、投資家の資産は保護されるという。しかし人々から集めた金で、ひたすら金を買い付けて、それを退蔵するだけでは、その倉庫料はどこから出てくるのだろうか。とにかく、何らかの「運用」をしなければ、設定会社は上がったりであろう。いにしえ金の兌換紙幣が流通していた頃は、中央銀行は、流通させた紙幣の数分の一しか金を準備しなかったという。実際のところ、集めた金を全て金にする必要はないと思われる。多分、設定会社のほうで何らかの資産を「劣後出資」して、金に出資された優先出資とまとめて運用するのではないか。もちろんその一部は金の先物の証拠金にあてるのである。金などコモディティの現物投資は、その性質上株やリートのような、経済成長による果実は望めないから、長期的には、設定会社は鞘を抜くことが出来るであろう。(もちろん皆さんがやっておられるような短期売買で儲けることが出来ないといっているわけではないですよ)

現代の物品貨幣  2007/05/06(日) 23:01:11
 リチャード・ニクソン大統領は、20世紀のアメリカの大統領のなかでも、世界史を勉強する後世の子供たちが最も記憶すべき人かもしれない。なぜならば、1971年のニクソンショックこそが、貨幣を発明して以来の人類の長い歴史で永久的に物品貨幣から別れを告げた記念すべき出来事だからである。それ以降のわれわれの通貨単位は、完全に抽象上のものであって、それは究極的には何物でもないのだ。だから、それに不安を感じる人が、陰謀史観にとらわれ、金本位制の復活を唱えるのも無理はない。そういう不安を和らげるためなのかは知らないが、最近、金ETFというものが出来て、近々東証にも上場するという。豊島逸夫さんのようなヘビーな金信者は、金の現物しか信用しないから、これとても紙切れに過ぎないというだろうが、多くの人にとっては、現物を保管したところで、盗難リスクもあるから、むしろ投資信託になってくれたほうが有用であることは否定できない。すなわちこれこそは、現代の兌換紙幣というべきであろう。そういえば、二十数年前、豊田商事の永野会長も、金の預り証というペーパーを発行していたなあ

異常値  2007/05/04(金) 00:06:29
  為替の取引画面を開いたら、突然値洗いが真っ赤となり、とんでもない損失が出ていた。みると売っているEURRON(ユーロルーマニアレウ)が7.8というありえない異常値を示している。すぐに取引会社に問い合わせたところ、追って連絡するとのことであった。しばし待つと「銀行に確認したところ、間違った数値でした」との返答。もちろんすぐに直ったのであるが、この場合、逆指値をしたら執行されてしまうのだろうか?悪質業者なら、自分に有利なときだけ、「相対取引ですからあくまで有効です」などと主張したりして。まあ、そんなことをすれば、悪評がたちまちネットを駆け巡るであろうが。この異常値は、マイナー通貨では結構出ているようで、チャートのあちこちに長大なヒゲが出ている。EURRONのチャートなど、そのせいでマトモな値動きがほとんど横一直線になってしまっている(笑)こんな通貨をわざわざやる自分も、なんだかなあ。

銅の値段  2007/05/02(水) 20:11:35
  最近LMEの銅が8000ドルを試す勢いである。かつて住商事件では、「ミスター5%」浜中の必死の買い支えによって2000ドルから3000ドルを推移し、それでも当局からしばしば市場操作について警告を発せられたのであるから、隔世の感がある。浜中がもし今に至るまで損失を先送りしていれば、きっと逆転大勝利していたのであろうが、それもたらればの話に過ぎない。浜中と元上司は、住商によって破産申し立てさせられたという。
 ところでLMEは、いわゆる普通の先物取引ではなく、基本的には相対の先渡し取引であるという。だから一般のイギリス人がLMEで相場を張ることは出来ない。そういえば日本の海外先物業者も、さすがに「ロンドンの銅買いませんか?」とは言わないようである。しかし近頃は「ロコロンドン」を取引すると称する業者が現れて、スワップポイントもつくらしい。要は詐欺のネタになればなんだってよいのであるが、金属取引が円貨で出来れば、かなり魅力的であるのはまちがいない。日本はニッケルでも銅でも地金生産と消費で世界の上位にあるのに、先物が寂れているのは残念な話である。浜中の元上司は、住商退職後、LMEを利用する人たちのためのコンサルタント業を始めたそうであるが、日本市場でも中大スクラップあたり、もっと街の金属商が気楽に利用してもらえたらと思うのである。

弁護士淘汰時代  2007/05/01(火) 17:45:38
  愛読誌『財界展望』6月号の特集は「弁護士淘汰時代」である。遠からず弁護士5万人体制になり、この世界にも勝ち組と負け組がはっきり分かれるであろうという話である。しかし競争が激化して切磋琢磨することは悪い話ではない。むしろ私が気になるのは、新司法試験制度のことである。鳴り物入りで法科大学院制度が導入されたが、これらの総定員が6000人ほどであるのに、新司法試験の合格者は3000人だという。となると学費だけで400万から600万かけ、機会費用もあわせれば軽く1000万かけても、弁護士になれる人は計算上はせいぜい半分くらいである。市場経済の国では考えられない無駄な制度といえないだろうか?まあ、旧司法試験についても、おそらくそれに挑戦した人の10分の9を無駄にしたばかげた制度であるが、こういう「東洋的科挙的」試験制度は、全く以て非生産的であり、改めてしかるべきであると思うのであるが、日本人は難しい試験に合格したことを最高の権威とみなす、度し難い傾向があるから、こんなことが黙認されるであろう。法的サービスの分野において、日本が国際的に没落してしまう日は遠くはあるまい。

4月の損益 商品 5,240円 為替68,552円(sw45,318円)

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