季節 さんの日記

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保守派の中国予測  2007/04/22(日) 23:49:20
 中嶋嶺雄『香港回帰』(1997)を読んだ。中嶋といえば、保守派の論客としてしられ、北京に対し極度に否定的な予想をするので知られる。この人が、香港が返還された年に中公新書から出した本が図書館にあったので読んでみた。案の定、香港の将来について極度に悲観的で、沈み行く都市国家と決めつけている。またこの本は、中国のひとりあたりGDPが2000ドルを超えるのは「21世紀もだいぶ先」などといっている。だいぶ先というからには少なくとも一世代ぐらい先と考えているようだが、事実は2006年に達成した模様であるから、この点でも大外れである。どうもこうなると予想というよりは、中国にはぜひとも失敗してもらいたいという、保守派の願望としか言いようがない。さすがにこの本は絶版になっている様だが、巷には今日もシナ破綻を願望する悪意に満ちた「予想」が垂れ流されている。この本はそれらにたいするよき教訓となるであろう。

知られざる名曲? その5  2007/04/20(金) 22:57:13
  マックス・レーガー(独1873〜1916)は、後期ロマン派の重厚な、あるいはバッハ風の擬古典主義の作風が特徴とされ、平凡社の一般向けの百科事典にもその名があり、すくなくとも音楽史に詳しい人ならば、決して無名とは言えないはずの人であるが、その作品は、晦渋などといわれ、じっさいに聞いたことのあるひとはすくないのではないか?私は23枚組みの室内楽全集を手に入れて、何よりも43歳という生涯の短さの割りにその作品の多さに驚いた。さてその「後期ロマン派」風の珠玉の旋律が聴けるかというと、・・・世評どおり晦渋な作品が多かった(笑) この人は音楽理論が先行したような作風であると思う。残念ながらクラシックの初心者には間違っても聞かせられない曲だとオモタ。

ちかごろ「出来不申」が多くはないか?  2007/04/19(木) 22:20:20
  今日のロブの先限の後場1,2が出来なかった。私はこの節成り行きの仕切注文を出していたので、携帯で仕切注文を確認したときは、一瞬何がおきたかわからなかった。そういえば最近は板寄せでも、あちこちの節で出来ないのをときどき見かける。これは困ったことである。

手に負えない逆恨み  2007/04/18(水) 20:23:15
  長崎市長が射殺された。報道によれば、数年前、市の工事でできた穴に車が落ちて、数百万円をゆすろうとして拒否された過去があり、うらんでいたという。これが本当の動機かにわかに信じられぬが、この事件で思い出すのは、数年前民主党国会議員石井紘基が右翼に刺殺された事件であろう。あのときも、犯人の右翼の男は、さんざん情報を提供してやったのに邪険にするのは許せないとして、殺害に及んだのであった。こういうのを、パラノイアというのであろうか。しかしこういう基地外じみた人間を陰で操っている黒幕がいそうな感じもする。豊田商事の永野会長(もとあそこの外務員である)や、オウムの村井幹部がやられた事件も、真相はわからずじまいである。

総合取引所  2007/04/17(火) 21:54:54
  政府も証券・金融先物・商品先物を統合した総合取引所の設置に向けて動き出した。いささか遅すぎたくらいである。そもそも、商品先物業界が、両建てや不招請勧誘を禁止するかわりに、登録外務員制度などのばかばかしい言い訳でお茶を濁してきたのは、監督官庁たる経産・農水両省の無能振りを証明するものであった。よってこの連中から権限と天下りポストを取り上げることは、信賞必罰の観点からも当然のことである。聞くところによると、コメ上場が実現しないのは、市場原理を導入することによって、「コメは日本人にとって神聖な作物である」といういいわけができなくなり、外国からの門戸解放圧力に耐えられなくなるのを恐れたためという。三流役人なら考えそうなことである。農水省および地方自治体の農林部門は、役所の中でももっとも費用対効果の薄い浪費部門なのは、ちょっと業界通ならばみな知っていることである。
 はれて三等農林役人の監督下を離れた商品先物市場では、いよいよコメ上場が本決まりとなるであろう。関西取引所は大証と合併することになると思うが、これを機会に堂島以来の伝統を復活させる意気込みでがんばってほしい。できればコメも複数銘柄を上場させるか、籾米など関連商品を上場させて、鞘取りの機会を狙いたいものである。

崇教真光、ベルギーで城を買う  2007/04/16(月) 19:24:04
  週刊新潮を斜め読みしたら、新興宗教の崇教真光がベルギーで城を買って、現地で気味悪がられているという記事があった。地元の何とか言う伯爵が熱心な信者で、地元ベルギーでは信者が急増中らしい。日本で海外に進出している新興宗教といえば、大体南米がメインで、つまりは地元の日系人の信者を集めるというパターンが多いが、ベルギーは特段日系人は多いとは思えぬから、これはちょっと珍しい。思うにこれは「世界救世教」系の教えに起因するのではなかろうか。世界救世教は「岡田」という人が始めた宗教で、宇宙の主宰神を信じ、手かざしにより宇宙のパワーを集めて病を治すという。真光はこの別れである。この系統は、元来は教派神道のはずであるが、大宇宙の最高神を信じるという点で、かなり一神教にちかい。それゆえ、ベルギーのキリスト教徒にも受け入れられやすいのだと思う。現にベルギーでは「真光の業」で私もキリストになれると評判なのだそうである。
 世界救世教は、たいそう儲かっているようで、信者の中に、我も我もと独立を試みる人間が後を立たない。実際ここから分かれた新興宗教は数多いのであるが、それでもなお資金は潤沢である。その資金力を以て建てたのが、伊豆のMOA美術館で、黄金の茶釜は有名である。相場をやっている人の中には、結構宗教がかった人もいるようであるが、宗教的才覚に恵まれているのであれば、当てにならない相場の動向に身をゆだねるよりも、一旗あげてみてはどうだろうか?世界にマーケットを求めるつもりなら、やっぱり一神教的教義がいいだろう。これに病気直しの漢方でもドッキングすれば、大成功間違いなし!?

現代人の起源  2007/04/15(日) 00:24:39
  2,3日前、どこかの山奥で、3万年前の日本人の祖先が(祖先とは限らないが)黒曜石を採掘していた後が発見されたと報じられた。3万年前の人類が、現代人と変わらない知能を持っていた証拠であると伝えられている。その頃の人類はすでに、ホモサピエンスに属するから、それは当然だろう。ところが、その「当然」が、現代人類学では必ずしも、当然ではないらしい。というのは近年、人類は5万年前に脳内にある重大な変化が生じて、爆発的な発展を遂げたという説が、結構はやっているからである。先日のニューウィークにも、比較的近年の3つの突然変異が、現代人としての行動をもたらしたという説が紹介されている。最近は日本人学者でも、この説を信じている人がいるらしい。
 しかし、ニューズウィークによると、その突然変異の最も最近のものは、わずか6000年前だというのだという。その主張によれば、たぶん最後の突然変異こそ都市文明をもたらしたのだといいたいらしいのだ。しかし、わずか6000年前の突然変異ならば、世界中の人類に広がっているとはとても思えない。となると現代人の中に「都市文明」を築く能力のない人たちが大量にいることになる。本当だろうか?なんとなく最近の人類学は、なんでも突然変異を持ち出し、文明の差を簡単に脳内構造の差に結びつけるきらいがありすぎる。現代人が今もなお刻々と進化し続けていることは確かだろうが、文明の進歩とそれが直接結びついているというのはどうにも信じがたい。5万年前にたった一箇所の突然変異で文法的言語が魔法のごとく生まれたという説も、わたしには新手のキリスト教的創造説にしかみえないのだが。

ゆれる吉本  2007/04/13(金) 20:53:47
  吉本が現経営陣と創業家との間の対立でゆれている。その渦中で、「怪芸人」中田カウスが五代目山口組との関係をちらつかせて吉本に隠然たる力を振るっているとの暴露話が取りざたされた。私は東京の人間なので、中田カウスと言う芸人を、今の今まで知らなかった。こういう事実に接するにつれ、関西と関東は、それぞれ異なる文化圏に属するのだなあという感を深くする。それとも私が知らないだけで、各地域には、その地域だけでとてもよく知られている、ご当地芸人が存在するのだろうか。実際、日本の各地の方言は、旧ユーゴスラビアの「5つの言語」よりも大きいくらいなのだそうだ。となると日本も欧州の基準からすれば、「6つの共和国」になってもおかしくないということになる。少なくとも関東と関西は別民族だろう。
 それはともかく、芸能とヤクザの関係は、古くて新しい問題で、聞くところによると、小さな芸能事務所などでは、普通にやーさんが出入りしているという。で、売れなくなったモデルなどを、風俗などに紹介しているらしい。風俗やギャンブルのような、法律的な弱みのある産業がヤクザと結びつくのは理解できるが、芸能はなぜこのような勢力と結びつくのか。おそらく興行を暴力で台無しにされたくないという考えから、その暴力集団の一部を用心棒として雇うというという形で結びついたものであろう。その意味では、酔客を相手にする水商売や、いちゃもんをつけやすく暴力で現場をむちゃくちゃにされかねない土木建築業と相通ずるものがある。「いい人であっても、何もしない人は何の役にも立たない。悪いヤツでも、使いようによっては訳に立つ」これは岸信介の言葉である。

石原圧勝  2007/04/12(木) 20:32:47
  ということで、東京都知事選は石原圧勝である。石原という人は、真に強大な相手や、危険な場面では意外に小心な面がある一方、相手が組やすしとなるといくらでも付け上がるところがある。正直今度の選挙で圧勝したことによって、石原はかなり都民をなめてかかっているだろう。彼は、東京五輪の開催を確実にするためにも、息子ノブテルへの禅譲を熱望しているに違いない。今度の選挙によって、その確かな手ごたえを感じていると思われる。しかしいまどき「国威発揚」のため五輪開催とはねえ。もはや暴走はとまらないだろうな。バカげた話だ。

昭和天皇金貨偽造事件  2007/04/11(水) 20:40:41
  金貨といえば、昭和天皇在位60年記念10万円金貨の偽造事件を思い出す。偽造金貨の数は10万7千枚を超え、しかもついに犯人グループをあげることはできなかった。彼らの収益は軽く50億を超えると見られ、昭和43年の3億円事件よりはるかに大規模な、未解決事件であったといえよう。これほどの組織立った犯罪は、日本人ならば当然逮捕されると思われるから、当然外国人によるものであり、また相手国の警察の協力もえられそうにない国の人間であったと思われる。当時の週刊誌の推測では、犯人は中東の王族であるという。まずそんなところであろう。犯人が北朝鮮であったなら、政府もネットウヨ(当時はそんなものはなかったが)も、ここぞとばかりに強硬に出るだろうが、相手がこんな身分であれば、日本政府も「泣き寝入り」せざるを得まい。中東の王族の中には、事業家として成功している人もいるようであるが、その原資がこんなところにあったとしたら、笑える話ではある。なんでも、かのオサマビンラディンとつながりのあるさる高貴な方々は、テロの直前、ダウを売っていたそうである。アメリカも泣き寝入りしているんだろうか?なにしろ中東の王族は、一夫多妻で、王の血筋を引くものが何千何万といるから、中にはそんな人物がいたとしても、一向不思議ではない。まことに「産油国の王族」こそは北朝鮮以上の、世界で最後のアンタッチャブルというべきである。

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