季節 さんの日記

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両建て  2007/01/11(木) 19:29:32
  先物における悪手のひとつに、両建てがある。悪徳取引員が跋扈していた時代には、損切りを嫌う初心者の心理に乗じて決まって両建てに持ち込ませ、にっちもさっちも行かなくさせて証拠金を巻き上げるという商法が続出していた。そのことが掲示板で話題になっていたとき、海外の事情に詳しいある人が、「両建てなんて概念は海外に存在しない。そんなナンセンスなことをする人間もいない」と書き込んでいたのが印象に残ったが、実際、為替取引は両建てができないところが多い。現在私が取引しているところでは、新規たて玉も決済も全く同じ方法で注文を出す。すなわち新規の買いに、新規の売りを出せば、すなわちそれが決済なのである。ちなみにスワップポイントの受払いも、ポジションを上げ下げすることで調整する。だから自分で記録をとっていないと、そもそも自分がどの値段で建玉し、スワップがいくらついたのかがわからなくなってしまう。しかし国際的には、こちらのほうが標準なのだそうである。なるほど慣れれば合理的には違いない。
 このようにせっかく両建てなどという(税金関係を除いては)無意味なやり方から決別できるのが為替取引の特徴なのに、それでも両建てをやりたがる御仁がいるようで、FX会社の中には両建てができるのを売りにしているところもあり、また2ちゃんスレなどで「通にとっての」両建ての意義についてとくとくと述べるベテランさんもいる。しかし文章に書いてある主張を煎じ詰めれば要するに損きり回避という心理に尽きる。こういう人が長年生き残ったのはめでたいことである。

『本能はどこまで本能か』  2007/01/09(火) 22:19:43
  マーク・S・ブラインバーク著、早川書房からでた表題の本を読む。近年、発達心理学の分野ではかつでの「空白の石版」説が批判され、生まれながらの本能が強調されるようになって来た。代表的なのはスティーブン・ピンカーで、彼の『人間の本性を考える』は、発達における生得的役割の強調という点で、興味深い本であるが、いささか話がうまく行き過ぎている嫌いがある。表題作はそのピンカーの議論は細部において、科学的厳密さから見て問題があるとするものである。ピンカーは『人間の本性』で、論敵のうち最も組みしやすい相手のもっともくだらない主張をコテンパに論破することで、自分たちの陣営の知性と科学性を読者にアピールすることに成功したが、『本能』の中では、そのピンカーがミネソタプロジェクトの一卵性双生児に関する与太話を真に受けていることが暴露されていて、このハーバードの俊才も案外神秘主義的な怪しいところがあることを物語っている。
 神秘主義といえば、自然人類学において、言語の発生に関し、非常に神秘主義的な主張がまかり通っているのも最近の傾向である。彼らによると、文法的な言語は、ある日突然変異によって少数の人類集団によって生まれ、それが全人類によって広がったのだそうである。その時期はせいぜい5万年前だという。ピンカーの師ノームチョムスキーは全人類の基礎となる普遍文法は自然淘汰の結果として生まれたのではないといっているが、であれば神の啓示で生まれたのか?このような西洋人の議論を見ると、どうも彼らはヒトと動物の間に越えがたい一線が引けるはずで、そこに神の恩寵をみいだすというキリスト教の思考様式を感じてしまう。ボノボのアイちゃんやカンジ君も、しゃべりこそできないが結構文法的に記号を使いこなしているらしいから、そのような越えがたい一線を考える必要はないのではないかと思うが、いかがだろう?

新口座開設  2007/01/08(月) 19:28:30
  今日クロス円のロングポジを全て閉じる。それにしてもここ数日の円の独歩高は堪えた。何しろ外貨が素っ高値にあったときに満玉張って全力で円を売っていたのであるから(笑)、この5日ばかりで一ヶ月の利益を飛ばし、元本に食い込む有様である。で、もう為替やめようかと思ったのであるが、もっといろんな通貨ペアのある店に口座を開けるようになったので、気を取り直してこちらのほうでも挑戦しようと思い立つ。今日までを教訓に少しやり方を変えるつもりである。

仕手筋  2007/01/06(土) 14:55:46
  私が商品相場を始めたのは99年の夏、今はなきグローバリーでの通常取引が最初だが(笑)、なぜか先物被害に通じていたので、なんとか相手の土俵に乗らず勝ち逃げすることができた(当時の初心者は相場の知識よりも悪徳取引員の手口に通じていることのほうがはるかに重要だった)。その当時の私の商品相場のイメージは、何とか筋といった魑魅魍魎のうごめく鉄火場で、売り方買い方ががっぷりよつで戦っている戦場のような世界だと思っていた。じっさい私の出入りしていた掲示板では、投資日報だかの元記者の書き込みが注目をあつめ、2000年2月の生糸相場では、日本一の投資家を名乗るN氏が自ら書き込んで、その盛り上がりは最高潮を極めた。実際当時の書き込みは日経新聞の商品欄の内容にも影響を与えたのである。ネット人口が大幅に増えた現在では、ひとつの掲示板に書き込まれたことが大新聞を左右するなどまず考えられぬことである。アッキー事件ともども(今振り返ればたいしたことのない出来事だ)ネット草創期の混沌を示すものといえよう。
 さてその仕手筋だが、近年のネット界では話題になることが大幅に少なくなっているようである。小豆などではまた事情が違うのかも知れぬが、少なくとも芳名録の日記とか、2ちゃんねるをみるかぎり、ほとんど触れられることがない。しかしネットトレーダーで毎年1000万稼ぐような人たちは、確実に存在している。ここ数年のうち、場電を聞きながら強引な取引を繰り返した仕手がほとんど駆逐され、ネット取引が主役に躍り出たのだろう。これは喜ばしいことではないだろうか。そういえばN氏は、生糸相場で己の力を見せ付けたつもりで(?)、投資顧問業を開いてネットで会員を募集していたが、閑古鳥であっけなく閉店してしまった。逆に、もっぱらネット上での一人の素人投機家として登場した秋山氏の相場技研が隆盛を誇っている。時の移り変わりを感じさせるものがある。

円の存在感  2007/01/05(金) 21:51:53
  今日もクロス円は順調に下げている。さすがにいくつか損切りにかかり、戦線縮小を余儀なくされる。為替取引を始めて実感したのは、円の存在感の大きさだ。商品などもある意味「クロス円」の取引なのだが、上場商品の大多数が高くなったり、または安くなったりするという日は、おおむね五分五分の日に比べ、そう多くはない。しかし為替について言うと、私の使っている店ではアジア通貨含め主要12通貨がクロス円で取引できるが、ほとんどの日について、12通貨の8割以上が外貨高または外貨安で、まちまちという日は少ない。つまり円という通貨はそれだけ世界の諸通貨にたいして基準になりやすいといえる。ここ三日くらいの対円チャートはどの通貨も似たりよったりだ。世界第三位の流通圏をもつ通貨の宿命といえるが、クロス円ばかりやっていると危険極まりないということでもある

盗難  2007/01/04(木) 19:28:00
  勤めから帰って相場を覗いてみると、高金利通貨が軒並み下がって大変なことになっている。特に昨日いったんOCOにかかって利食いして、調子に乗って再度買いたてたポンドが完全に裏目に出ている。こういうときクロス円ロングに偏ったポジはモロ打撃をこうむる。早く新しいところにも口座を開かねば。
 お正月にテレビの何でも鑑定団という番組を見ていたら、奈良の玉仙閣美術館というところの提供で、応挙や鉄斎の逸品が紹介されていた。中々いいものが揃っているなと思ったら、今日の新聞によると、大規模な盗難に見舞われ、23点、時価1億5千万の被害だそうである。テレビに触発されたのであろうか。そういえば、去年はテレビにセレブ美容外科の女医と紹介されていた人の娘が誘拐にあった。こうなると相場で大成功されている皆さんも、ちょっと気をつけたほうがいいかも知れぬ。ジェイコム男のBNFさん(私は
ごく最近この人が2ちゃんねる界の人であることを知った)なんか顔をさらして大丈夫なのだろうか?誘拐されて相場をさせられたりして。格差社会はやむをえぬ面もあるけれども、ラテンアメリカのような治安にはなってほしくないものである。

景気循環  2007/01/03(水) 13:25:44
 夜間のうちにZAR/JPNのoco注文が成立し利食いになってしまった。12月18日に立てたものだからそろそろここらでいったんポジ解消でもよかったが、スワポの日当が一挙に300円も失われるのはやはり痛い。で、とりあえずCAF/JPNをロングして埋め合わせをしておく。(たいした埋め合わせにはならぬが)
今日の日経新聞に先進国で景気循環が長期化しているとの記事が載っていた。英国では15年、豪州では16年目に突入しているという。ちょっと昔の社会科学や硬派の歴史の本を読むと、景気循環こそは資本主義の特徴というか「矛盾」の表現であって、初の近代的恐慌が1825年だとか、日本におけるそれがいつでその意義がどうしたとか、いろいろ論じられたものだが、こうも「拡大」が長期化するのであれば、もはや景気「循環」といえるかどうか疑わしいし、市場経済の本質として備わっているともいえまい。記事では原因として中央銀行の早めの微調整とサービス経済化をあげている。私はもともとコンドラチェフの波のような長期波動はこじつけで実際には存在しないと思っているが、オカルト的エコノミストはなぜかコンドラチェフの波が好きで、まだそろって金(ゴールド)の現物が好きである。近い将来金本位制が復活するのであろう(笑)為替投機家にとっては飯の食い上げだが。

浦島太郎  2007/01/02(火) 19:03:39
 先月7日より為替取引を始めました。
ここ数年先物掲示板をほとんど見ていなかったので、すっかり浦島太郎状態です。私かネットに書き始めたころはカモネギ君や珈琲相場師さんといったひとたちが切れ者で通っていたけど、今はどうしているんだろう。正直、秋山さんが登場したころはカモネギ君あたりにくらべると普通の人かなという印象を持っていたのですが(失礼!)、今見ると億単位を稼ぐ大相場師じゃないですか。それに引き換え私の昨年の利益は42,352円(うちスワポ6776円、決済済みたて玉についてのみ、投資額70万)ですから大差をつけられたもんです。まあ、これからぼちぼちがんばってゆきましょう。

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