相場界芳名録

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名前萬札 袋持更新日時2012/10/19(金) 11:46:29
どんな人?朝顔を嫌う男
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萬札 袋持 さんの日記

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おきて  2012/10/23(火) 08:30:59
 野良犬の刺身を食らうような無頼漢と思いきや
釈迦の手のひらの温もりを知る生来の旅人という印象を持つ
カナリヤの囀りは誰をも黄色い世界へいざなうが
釘でダシをとった味噌汁を片手に彼は耳栓を探す
桑畑で腰をかがめた少女に彼はこう問いかけるだろう
「ちょっとした直線はないですか」
闇には闇の掟があることは俺も少女も知りはしない
彼の脇に抱えられたラジコンのみがそれを知る

こんじき  2012/10/19(金) 11:47:24
 猿好みのトウモロコシの歯と
腐りかけた青空を表札に掲げてるが
オレンジ色の玄関を引けば 双子のシロサイが
近姦近姦と楽しげに踊っているのだ
彼の心の中に住む老婆は ステーキとエスプレを用意して
いつでも彼を待っている
傍らには皺ひとつない革靴の紳士が直立し
黒々と燃えるステッキでこめかみを支えている
頭上に群がる蝶の群れを煙で散らかし
無色の夢を蹴りながら昨日と同じ鍵をまわす彼を
脂肪で飽和した邪鬼どもが囃し立てる
ならず者でよかろう ならず者でよかろうと
紳士がステッキを捨て 金色の刀を抜いたのはそのときだった

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